演題抄録

若手臨床腫瘍医のための技術ワークショップ

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

基本的知識・オーバービュー

演題番号 : TW2-1

[筆頭演者]
加藤 菊也:1 

1:地方独立行政法人大阪府立病院機構 大阪府立成人病センター研究所

 

ヒトゲノム計画が2003年に終了し、ゲノム研究は一段落したかに見えたが、2005年頃から次世代シーケンサーという画期的な技術が登場し様相が一変した。2003年には一人のゲノム配列を決定するのに300億円かかったが、20013年中に10万円で決定できるようになる、と云われている。個人の遺伝情報をすべて明らかにすることができるため、遺伝病の診療については革命的な進歩が予想されている。血漿DNAを用いた新型ダウン症候群診断法が一般社会でも話題になっているが、これは次世代シーケンサーを使った技術であり、臨床応用は既に始まっているといえよう。癌研究においては、国際がんゲノムコンソーシアムという組織により世界の癌研究機関が協力して、いろいろな癌25、000人分を解析する大規模プロジェクトが進行している。癌臨床においては"遺伝子パネル"という新しい技術が重要である。これを使うと数十個の遺伝子の配列を迅速に決定することができる。これまで遺伝子変異検査は個々の遺伝子ごとに行ってきたが、"遺伝子パネル"を使えば一度にすべての癌関連遺伝子の変異検査を行うことができる。本講演では、上記の内容を踏まえ、次世代シーケンサー開発の歴史、動作原理から癌診療への応用まで簡単に解説する。

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