演題抄録

シンポジウム

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

サイトデータマネージャーのコンセプトと試み

演題番号 : S9-4

[筆頭演者]
新美 三由紀:1 

1:佐久総合病

 

 臨床研究にデータマネジメントは不可欠である。今、これに異論を唱える者はいないだろう。臨床研究におけるデータマネジメントはひとつであり、連続的なデータの品質管理活動ではあるが、製薬企業やデータセンター・研究事務局で行うセントラルデータマネジメントと、実施医療機関で行うサイトデータマネジメントに便宜的に分けることが多い。 データの品質を脅かすデータエラーは、臨床研究プロセスのあらゆるところで発生するが、それは必ずしも表面化するわけではない。その中で正しいデータはただひとつ、患者の中にしか存在しない。患者からデータとして抽出された時から、ある一定の確率以上でデータエラーは発生するのである。従って、臨床研究におけるデータマネジメントの原点は、正しいデータが存在する臨床現場であり、サイトデータマネジメントの役割は極めて重要である。 日本癌治療学会認定データマネージャー制度は、その目的として「各医療機関における臨床試験の支援スタッフとして、データやプロトコールの管理を行うため」と謳っているように、サイトデータマネジメントを特に意識している。しかし、今までサイトデータマネジメントについての発表やディスカッションの場は多くはなかった。 本発表では、演者が5年前より大学病院で、現在は地域がん診療連携拠点病院で、サイトデータマネージャーの役割として行ってきた試みを報告する。それは、データセンターから依頼された症例報告書を記載し提出することだけでなく、臨床研究をとおして臨床を変えるという点で、ひとつのチャレンジでもある。それにより、臨床の記録は何が変わって何が変わらなかったのか、臨床現場では何が変わって何が変わらなかったのかを提示し、議論に供することとしたい。

前へ戻る