演題抄録

シンポジウム

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

有痛性転移性骨腫瘍に対するIVR:経皮的椎体形成術とラジオ波凝固療法

演題番号 : S3-2

[筆頭演者]
谷川 昇:1 

1:関西医科大 放射線科

 

有痛性転移性骨腫瘍に対する治療は放射線外照射が第1選択である。しかしながら、放射線治療による疼痛の完全寛解率は30-60%、部分的な寛解率は70-80%であり、20%~30%は疼痛緩和が得られない。また、放射線外照射後の疼痛の再発率は27%と報告されており、放射線治療後の疼痛再発例に対する追加照射は困難であるケースが多い。このような放射線治療無効例や放射線治療後の疼痛再発例、および放射線治療不能例に対しては、麻薬性鎮痛剤投与などの対症療法以外に有効な治療法は存在しないのが現状である。 Radiofrequency ablation(RFA)治療は、ラジオ波による誘電加温により発生させた熱で腫瘍を凝固壊死させる治療法である。この治療に使用する装置はラジオ波発生装置、RFプローブ、対極板より構成され、RFプローブ先端の非絶縁部の電磁密度が最も高いため同部で熱が発生する。このため、RFプローブが穿刺可能な部位であればこの治療法は原則的には可能である。ラジオ波治療は肝腫瘍を対象として開発、発展してきたが、近年、肝腫瘍以外にも肺腫瘍、腎腫瘍、副腎腫瘍、乳房腫瘍などに対しての臨床応用されており、骨腫瘍も代表的なRFA治療の適応部位のひとつである。一方、経皮的椎体形成術は骨折した椎体内に経皮的に骨セメントを注入し椎体の不安定性を除去することで除痛を図る手技である。この手技は骨粗鬆症性椎体骨折のみならず腫瘍性の椎体骨折に対しても用いられ、その良好な除痛効果が注目されている。RFA治療、骨セメント治療のいずれの手技も低侵襲で、かつ効果発現までの期間が短く80%以上の症例で良好な除痛効果が得られている。今回は、これらの手技の概要、自験例の臨床成績、および我々の参加した多施設共同前向き試験の結果を踏まえて、これらの治療の現時点でのエビデンスについても言及したい。

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