演題抄録

シンポジウム

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

便中メチル化CpG検出による消化器癌診断

演題番号 : S2-1

[筆頭演者]
永坂 岳司:1 
[共同演者]
吉田 一博:1、森川 達也:1、母里 淑子:1、横道 直祐:1、久保田 暢人:1、竹原 祐子:1、稲田 涼:1、楳田 祐三:1、西崎 正彦:1、香川 俊輔:1、西田 直生志:2、貞森 裕:1、八木 孝仁:1、藤原 俊義:1

1:岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 消化器外科、2:近畿大学医学部

 

我々は大腸癌に高頻度に認められるメチル化異常をバイオマーカーに用いた便中メチル化CpGs検出技術の開発を行い, その便中メチル化CpGs検出によって, 大腸癌だけでなく他の消化器癌をもスクリーニングできることを報告した. 今回, 我々は, その検出技術をFOBTと同等量の便検体を用い, 8プロモーターCpGsのメチル化異常を検出する方法に改良し, FOBTにならい, 本試験参加者に便検体を2日間採取していただき、その2日間の便検体の解析を行った. 本試験参加者は現在512例であるが、消化器癌術前の被検者および上部下部内視鏡検査結果のある被検者の合計170例(大腸癌[n=57], 大腸腺腫[n=28], 上部消化器癌[n=24], 健常人[n=61])に対し, 各消化器腫瘍に対する感度, 特異度の検討を行ったのでその中間結果の報告を行う. 2日間の便検体のメチル化を呈したマーカー累積数をMethylation Score(MS; 範囲0~16)と定義. MS≧1を検査陽性とすると, 大腸癌, 大腸腺腫, 上部消化器癌に対する感度は, 各々, 91%, 93%, 71%と高感度を示したが, 健常人に対する特異度は 74%とやや低い傾向を認めた. 次に, MS≧2を検査陽性とすると, 大腸癌, 大腸腺腫, 上部消化器癌に対する感度は, 各々, 68%, 71%, 38%となり,健常人に対する特異度は93%を呈した. 以上, 便中メチル化CpG検出は, 大腸癌だけでなく, その他の消化器癌をも検出可能である.また, MS=1を呈した健常人の追跡を行うことにより, なんらかの発がんリスクを認めるのかどうかの検討を今後行うことにより, 非侵襲的ながん予防ストラテジーを構築できる可能性を持つ.

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:診断

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