演題抄録

プレナリーセッション

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

日本における前立腺癌永久挿入密封小線源治療の長期成績

演題番号 : PS1-2

[筆頭演者]
矢木 康人:1 
[共同演者]
中村 憲:1、小林 裕章:1、玉城 光由:1、西山 徹:1、戸矢 和仁:2、萬 篤憲:2、斉藤 史郎:1

1:国立病院機構 東京医療センター 泌尿器科、2:国立病院機構 東京医療センター 放射線科

 

【諸言】前立腺癌永久挿入密封小線源治療(BT)は、2003年当院において国内で先駆けて開始された。当初は低リスクの症例に対する治療であったが、現在では中間・高リスクの症例に対する有効性も報告されており、適応が拡大しつつある。当院でも2000例以上の症例をこの10年間で経験し、良好な治療成績が確認されている。【対象・方法】2003年9月から2008年4月までの期間、当院でBTを施行し5年以上経過観察が可能であった990例を対象に、Kaplan-Meir法を用いて全生存率、疾患特異的生存率、臨床的非再発率およびPSA非再発率を算出した。PSA再発はPhoenix定義(Nadir + 2ng/ml)を使用し、明らかなバウンス症例は除外した。有意差検定はLog rank検定およびCox比例ハザードモデルを使用した。リスク分類はNCCNのガイドラインに準じ、低リスクと中間リスクの一部(Gleason Score 3+4の症例のうち陽性コア率34%未満の症例)にはBT単独(処方線量144 or 160Gy)、中間・高リスクにはBT(処方線量100-110Gy)に外照射(45Gy)を併用した。術前内分泌治療は前立腺体積縮小目的および待機目的に行われたが、全例BT後に中止されている。【結果】観察期間の中央値は6.6年であった。全生存率は5年96.6%、9年91.8%、疾患特異的生存率は5年99.8%9年99.4%、臨床的非再発率は5年96.2%、9年92.4%であった。PSA非再発率は5年95.0%、9年90.6%であり、リスク別でみると低、中間、高リスクの順で5年98.5%、94.3%、86.5%、9年97.7%、88.7%、76.7%であった。単変量解析ではPSA (P<0.001)、Gleason Score (P<0.001)、臨床病期(P<0.001)、生検陽性コア率(P<0.001)、外照射の有無 (P=0.002)、Biologically Effective Dose: BED (P=0.010)にて有意差が認められ、多変量解析ではPSA (P=0.011)、Gleason Score(P<0.001)、臨床病期(P=0.001)が独立した再発予測因子であった。【結論】前立腺癌に対するBTの長期治療成績は良好であり、低リスクのみでなく、中間・高リスクにも選択されるべき治療法であることが明らかにされた。

キーワード

臓器別:前立腺・男性生殖器

手法別:放射線治療

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