演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

術後の連携パスから緩和ケアパスへ─西濃医療圏の地域診療ネットワークとその実践─

演題番号 : P99-10

[筆頭演者]
亀井 桂太郎:1 
[共同演者]
磯谷 正敏:1、原田 徹:1、金岡 祐次:1、前田 敦行:1、高山 祐一:1、山口 淳平:1、奥野 正隆:1、東垂水 久美子:1、大塚 新平:1、川勝 章司:1、森 治樹:1、米川 佳彦:1

1:大垣市民病院 外科

 

がん対策推進基本計画では5大癌に関する連携パスを整備し,家庭や地域での療養を選択できる患者数の増加を目標としている.しかし,多くの地域ではネットワークは構築されたものの実践できていないのが現状である.西濃医療圏では,がん診療連携拠点病院・地域医療支援病院である当院を中心として医療連携システムを構築し実践している.がんの地域連携パスは,5大癌および前立腺癌について2009年1月~2013年3月までに1143例を登録している.うち,乳癌は474例で同時期に行った乳癌手術症例の84.8%である.これらが実際に稼働していることを検証するために,2009年1月~2012年3月までに乳癌術後の連携パスに登録した343例について術後1年以降 のパスの継続状況を検討した.47例(13.7%)のバリアンスを認めたが,うち12例は新規連携医と継続した.最終的に308例(89.8%)で継続していることより,術後の連携については実践できていると考える.地域診療ネットワークは再発後にさらに重要となる.当院では緩和ケアパスを用いることにより,診療所,訪問看護ステーション,介護事業所等を含めた地域診療ネットワークを稼働させている.これまでに緩和ケアパスを143例登録し,その有用性を実感している.ただし,在宅医療に移行する際の問題点として,拠点病院から見放されたように受け取られるだけでなく,診療所医師と信頼関係を築くまでに時間を要することがある.しかし,再発時に術後の連携パスから緩和ケアパスに緩やかに移行すればこれらの問題は解決される.当院においても,緩和ケアパスを行った乳癌14例中の2例は術後のパスから移行した症例で,スムーズに在宅医療に移行できた.また,在宅医療を行う診療所は一部に集中しがちであるが,地域の医療資源を有効に活用すれば,一般の診療所でも十分に緩和医療に参加することが可能だと考える.当地域ではさらに医師会が作成した在宅医療マップ,拠点病院でのオープンベッド,インターネット回線を利用した画像閲覧機能等を用いることにより,円滑に連携を実践できるよう努力している.

キーワード

臓器別:その他

手法別:地域連携

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