演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

化学療法の安全性の確保と効率化への取り組みー多職種協働によるチーム医療の実践

演題番号 : P99-7

[筆頭演者]
鹿島 康薫:1 
[共同演者]
足立 武則:1、藤倉 明美:2、小島 智恵子:2、浅川 悦子:2、石原 有子:3、小松 英之:3

1:とちぎメディカルセンター とちの木病院 外科、2:とちぎメディカルセンター とちの木病院 看護部、3:とちぎメディカルセンター とちの木病院 薬剤部

 

化学療法患者は、レジメンの複雑化、治療や薬剤の適応拡大や治療成績の向上により増加を続けている。当院には化学療法の専門医はおらず、化学療法を外科医師が担当している。しかし各診療科の診療との併任であり、化学療法施行患者の副作用の出現状況の把握、処方量の変更、個々の患者にあった支持療法の実践など各々の医師だけの対応には限界がある。一方2012年6月厚生労働省の「がん対策推進基本計画」では取り組むべき施策として、多職種で構成された化学療法チームを設置し、患者の副作用や合併症に対して迅速かつ継続的に対応できる診療体制を整備することが挙げられている。このような状況の中で化学療法を安全に行いつつ、最大の治療効果を得ながら個々の患者に対応していくには多職種によるチームとしての関わりが必要不可欠である。そこで患者の思いに寄り添い患者が選択した治療が安全に継続できるよう支援していくために、平成21年4月にチームオンコロジーを立ち上げた。メンバーは医師、薬剤師、看護師、管理栄養士、理学療法士、臨床検査技師、診療放射線技師、診療情報管理士、医療事務で構成される。今回当院にて多職種協働で行っている化学療法の安全性の確保と効率化への取り組みを報告するとともに、現状の問題点や今後の課題について検討する。 治療施行時の外来での効率化の工夫として、採血結果を待つ間に看護師によるバイタルサインのチェックとCTCAEに従った有害事象の確認を行い、薬剤師外来にて服薬のアドヒアランスや残薬調整、処方提案を行うようにした。この取り組みにより、有害事象に対する細やかな対応、速やかで適切な休薬、減量の決定が可能となった。また同意を得られた患者に対して電話サポートを積極的に行い、自宅での過ごし方、副作用対策やセルフケアの指導などを行っている。そして化学療法中の患者の食事、栄養指導を管理栄養士が、医療費に関する相談には医療事務スタッフが迅速に対応している。各メンバーの活動で得られた情報は、毎週行われる症例検討会や毎月開かれる定例のチームミーティングでメンバー全員にフィードバックされ、確実に治療現場に反映している。こうした取り組みを実践することにより、担当医師以外のスタッフと患者とその家族の深い信頼関係が構築され、緩和ケアを含めた治療への貢献は計り知れない。そして何より各メンバー間の信頼関係が我々の実践するチーム医療を支えている。

キーワード

臓器別:その他

手法別:チーム医療

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