演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

外来化学療法センターにおける待ち時間短縮に向けた取り組み

演題番号 : P98-19

[筆頭演者]
山岸 美紀:1 
[共同演者]
河野 真弓:2、大岡 千寿子:2、寺村 早貴:2、東出 俊一:2

1:市立長浜病院 がん対策推進事業部、2:市立長浜病院 外来化学療法センター

 

【背景】当院では2013年3月、従来の外来化学療法室を拡充し、新たに外来化学療法センターとして13床で開設した。開設にあたり、患者の待ち時間短縮と移動導線の縮小、医療者の業務の効率化を目的に、外来化学療法室内で投薬に伴う処置・診察全て行う運用に変更した。【目的】運用の変更による患者の院内滞在時間の縮小、スタッフの業務内容変更に伴う効果を検討する。【方法】対象は新運用を開始した3月18日~4月18日の1ヶ月間で、4クール目以上でday1の投薬を実施し、かつ当日に化学療法以外の追加治療、診察が行われなかった症例に対し、院内滞在時間(来院時間—投薬終了時間)について、前クールとの比較を行った(来院時間は再来機を通過された時間、投薬終了時間は室内で抜針を行った時間と設定)。新旧での運用の変更点は、1)採血~結果確認、穿針まですべて室内で実施する事、2)診察は主治医が直接訪室し実施する事、などである。なお対象は当院で件数の多い2科に限定し、統計解析にはt検定を使用した。またスタッフの業務内容変更に伴う効果については、外来化学療法室で対象期間内に従事した看護師6名に対し、聞き取り調査を実施した。【結果】研究期間中の全利用件数は311件、その中で該当科の内訳は外科40.2%、呼吸器科10.9%となった。その中で対象者を選出した結果、26名が該当し、研究期間の実患者数のうち16.3%(外科73.1%、呼吸器科26.9%)を占めた。院内滞在時間においては、全例については実施前平均265.05分(σ=78.04)、実施後平均は254.88分(σ=72.33)となり、p<0.098と有意差は認められなかった。しかし科別でみると、外科は実施前平均280.36分(σ=81.58)、実施後平均266.84分(σ=74.64)となり、p<0.047と有意差を認めた。呼吸器科については件数が少なく有意差は認められなかった。スタッフに対する聞き取り調査からデメリットとしては診察待ち時間の発生、点滴の拘束時間の延長があげられた。メリットとしては患者の導線の短縮、穿刺回数の減少、患者情報の共有がしやすいという意見が聞かれた。【考察】本研究は変更後の運用開始1ヶ月後の評価であり、運用に慣れない中での検証となったが、看護師穿刺による血管外漏出の発生もなく、上記結果より、化学療法室で採血から投薬まで実施する運用は、患者や従事する医療者にとっても有益な方法である可能性が示唆された。

キーワード

臓器別:その他

手法別:化学療法

前へ戻る