演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

がん専門病院における製造販売後調査等に係るCRCの役割

演題番号 : P98-14

[筆頭演者]
葛岡 美津子:1 
[共同演者]
玉木 理衣:1、仲地 和子:1、根来 俊一:1

1:兵庫県立がんセンター 臨床試験管理室

 

【背景・目的】より良い薬を出来るだけ早く安全に患者様に提供するために治験が実施される。しかし、その治験から得られる情報にも限界がある。治験においては治験実施計画書によりさまざまな基準をクリアした限られた被験者、限られた症例数で行われるため、製造販売後に使用される多数の患者の背景や安全性情報及び有効性に関する情報を早急に調査する必要がある。製造販売後調査によって得られた情報を基にリスクを最小化し、適正使用が遵守されるよう措置を講ずることが企業に求められる。この背景には、世界同時に開発が進められた場合、特に抗がん剤の治験の場合、症例数自体が必要最低限に抑えられているため、日本人のデータは極めて限られていることが多い。よって、懸念される重篤な副作用等の発現や人種間による副作用の頻度の差など、一定数の症例に係るデータの集積が必要となり、承認条件として全例調査を行うことを前提とするケースが多くなりつつある。その際、特定の要件を満たした医療機関及び使用する医師を対象とし、契約に基づき医薬品を納入し、使用する患者を全て登録し調査を実施することとなる。それにより、使用状況を把握し、副作用の発生頻度を割り出すことが可能である。【方法】 当センターで実施した全例調査を対象とし、がん専門病院における製造販売後調査等の支援の内容とCRCの役割について検討した。腎細胞癌、肺癌、乳癌、卵巣癌、大腸癌、悪性軟部腫瘍を対象とした各々異なる抗がん剤の6調査において、同種同効の抗がん剤治験を比較対照とし検討した。【結果・考察】製造販売後調査等を受託する医療機関側の負担は極めて大きいものであり、抗がん剤の調査の場合、処方や登録管理も含め調査票の内容は、ほぼ治験に準じて作成されている場合が多く、CRCが見る限り数時間で作成できる内容ではなかった。また、医師のみで判断し記載する場合とCRCが支援する場合とでは有害事象の数や内容に大きな隔たりが見られるケースも多々あった。実臨床における医師の判断と企業治験において症例報告書等の作成支援をしているCRCとの有害事象の捉え方の差と考える。調査票で求められている内容を十分把握し、必要な情報を正確に記載するには、CRCの果たす役割は大きいと考える。

キーワード

臓器別:その他

手法別:臨床試験

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