演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

情報共有シート作成による病棟・外来化学療法室間の継続看護

演題番号 : P98-13

[筆頭演者]
高橋 真奈美:1 
[共同演者]
高橋 郁代:2、五十嵐 幸子:1、小林 由夏:3

1:立川綜合病 消化器内科病棟、2:立川綜合病 外来化学療法室、3:立川綜合病 消化器病セ

 

【はじめに】現在がん化学療法の主体は入院治療から外来治療へと移行している。しかし、分子標的治療薬の初回治療などはinfusion reactionやその他の副作用管理や薬剤指導のために入院で導入される場合も多い。これまで当院では病棟から外来に移行する場合に医師側の情報だけが継続されていた。今回、患者の化学療法に対する受け入れ状況や、家族背景などの看護師側の情報伝達が不足していたため、病棟・外来間での継続看護を目指した情報共有シートを作成した。【方法】病棟で初回治療を導入し、外来へ継続した症例について現状と問題点を後ろ向きにし、情報共有シート作成の内容を検討した。【結果】2012年1月から2012年12月までの1年間で、病棟で初回治療を導入しその後外来治療へと移行した症例は32例であった。病棟で治療を導入した化学療法はFOLFOX/FOLFIRIおよび抗VEGF療法が8例、FOLFOX/FOLFIRIおよび抗EGFR療法が6例、その他が18例であった。初期の入院治療の期間は平均1.8クールであった。初回外来治療移行時に患者情報伝達が不十分なケースや、化学療法指示箋の不備があったケースが見られた。外来の看護師と共有するべき情報について検討したところ、治療レジメン、治療開始日、血管確保状態(中心静脈ポートの有無、末梢ラインのとりやすさ)、治療時の有害事象など医療的内容のほかに、患者の病態の受け止め方やセルフケアなどの受け入れ、家族背景などの看護における情報が必要であると考えられた。これを踏まえて、当院で通常の退院時に施設もしくは訪問看護に引き継ぐ際に使用していた看護要約を改定し院内での情報共有シートを作成した。【考察】がん化学療法を継続していく上で、患者の生活の質を保ち、治療の安全性と効果を維持していくためと、継続看護により一人の患者の治療過程を時間軸でとらえていくことは重要である。使用に際して、情報共有シートの記入は日常の業務の中で簡便に実施できるように記載方法の工夫が必要と考えられた。またレジメンや治療経過に対する理解を深めていくためには、定期的な勉強会の開催も重要だと思われた。今後、情報共有シート運用後の経過について見直すとともに、実際に使用してみての評価が必要である。他職種との連携も図っていくことが課題と考えられた。

キーワード

臓器別:その他

手法別:化学療法

前へ戻る