演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

一般病院における外来がん化学療法の安全性確保のための薬剤師の役割

演題番号 : P98-12

[筆頭演者]
今井 綾乃:1 
[共同演者]
鈴木 早苗:1、大澤 浩:2

1:社会福祉法人仁生社 江戸川病院 薬剤科、2:社会福祉法人仁生社 江戸川病院 腫瘍血液内科

 

がん治療を行う上で、がん拠点病院ではない一般病院において薬剤師が果たす役割は重要である。我々は、がん化学療法の安全確保に取り組むためのシステム確立に向けた問題点と改善策を検討したので報告する。当院は418床15診療科を有する急性期型総合病院で、2007年7月より外来化学療法室を開設した。現在ベッド数16床、腫瘍血液内科医4名、看護師5名、薬剤師2名(兼任)を擁している。入院を含める化学療法件数は月200件を超えている。科別割合は腫瘍血液内科75%、外科12%、消化器内科8%、泌尿器科等5%となっている。外来化学療法室開設を期に薬剤科においてもがん薬物療法認定薬剤師の育成を行いがんチーム医療への参画を果たしている。具体的には、1)ガイドラインに基づくレジメンチェック、2)主治医、看護師、薬剤師2名での実施指示の確認体制、3)安全キャビネットを設置し薬剤師による抗がん剤の無菌調整、4)初回導入時、レジメン変更時の外来薬剤指導など安全性の高いがん化学療法の実践に取り組んできた。現在の問題点は、1)科別、医師別にレジメン内の薬剤名表記、希釈液、投与時間などが統一されていないこと、2)外来化学療法室を経由しない経口抗がん剤のみの薬剤指導の未実施、3)投与2回目以降の患者に対する十分な薬剤指導が行われていない事などが挙げられる。さらに外来通院でがん化学療法を実施するには、患者のPSが良好な事、化学療法の効果、副作用を理解してもらう事とそれにより有害事象がself-managementできる事などが重要と考える。よって、これらの条件を遵守するよう医療チームで取り組む必要がある。当院の薬剤科は、通常薬剤業務と並行してがん化学療法について取り組んでいる事からも、今後がん化学療法に必要な業務内容を抽出しシステム化することが重要であると考える。例として患者アンケートを行い指導内容の抽出をし、1)薬剤指導実施患者のリストアップし、理解度別に指導を行う、2)各患者のコンプライアンス、副作用の発現状況をチームで共有する、3)レジメン別、副作用別の薬剤指導マニュアルを作成し全医療スタッフへの勉強会等の教育体制を構築する、4)全科の化学療法レジメンのオーダリング化の架け橋になる。これらの改善策を実施する事が、チーム医療で行うがん化学療法において重要な位置を占めるものと考える。

キーワード

臓器別:その他

手法別:チーム医療

前へ戻る