演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

赤外線観察カメラシステムを用いた抗がん剤曝露回避対策

演題番号 : P98-2

[筆頭演者]
小倉 知子:1 
[共同演者]
赤尾 景子:1、田崎 亜希子:1、木村 由梨:1、富岡 安曇:1、須藤 正朝:2、阪中 美紀:2、薮田 直希:2、若杉 吉宣:2、森井 博朗:2、園田 文乃:3、河合 由紀:3、目片 英治:3

1:滋賀医科大学 看護部、2:滋賀医科大学 薬剤部、3:滋賀医科大学 腫瘍センター

 

近年、抗がん剤を扱う医療者の職業性曝露による健康被害が明らかになってきた。欧米では、法的強制力を持つガイドラインが作られ、日本でも調剤に携わる薬剤師を中心にガイドラインが作られている。一方、看護師の投与管理上統一された見解はない。外来化学療法室での職場環境向上にむけて、抗がん剤投与管理における曝露の危険性について検討する。目的:ICG試薬を用いた抗がん剤暴露検証モデルを作成し、化学療法室で、看護師が行う抗がん剤投与管理行動の中の汚染状況を明らかにし、曝露対策を考察する。研究方法:1.ICG試薬を用いた抗がん剤曝露検証モデルを作成する。抗がん剤により汚染された状況を可視化する事を目的とし、Indocyanine Green試薬(以下ICG)の希釈液にアルブミンを混合し、赤外線観察カメラシステム(Photodynamic Eye:PDE)下で曝露状況を観察しうる最適濃度を設定する。2.看護師が行う抗がん剤投与管理行動中の汚染状況を観察する。外来化学療法室に所属する看護師6名に研究協力を依頼し、日々の業務において看護師自身の考える曝露リスクの高い状況について聞き取り調査を行い、曝露リスクの高い状況は、輸液ボトル交換時、投与終了後の抜針時、携帯型持続点滴注入ポンプへの付け替え時の3場面を曝露リスクとした。結果:汚染された部位は、ボトルモデルに刺していた針、抜針後のボトルモデルのゴム栓、さしかえ後の生食のゴム栓、の3か所であった。さらに床に漏出した場面を設定し、床にICG溶液を数滴落とし、普段の対処方法として第一手段である乾いた紙ウエスでの拭き取りを行ったが、肉眼的には汚れが取れたように見えても、PDEで確認すると完全には除染されていなかった。また、同じく汚染した手袋を破棄した後の素手にも肉眼的には見られなかった汚染が認められた。まとめ:曝露対策としては、抜針前の生食洗浄の必要性と、抗がん剤ボトルに刺した針の抜き差しを極力避ける必要性が再確認された。また、実際に投与が可能である薬物を用いることにより曝露に関する研究がより臨床に即した場面で検証できることとなる。今後幅広い応用が期待される。

キーワード

臓器別:その他

手法別:化学療法

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