演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

山梨大学医学部附属病院における前立腺癌に対する根治的放射線治療(従来型)の成績

演題番号 : P97-15

[筆頭演者]
神家満 学:1 
[共同演者]
井上 千尋:1、山岸 敬:1、三神 裕紀:4、冨永 理人:2、萬利乃 寛:3、栗山 健吾:2、大西 洋:2、武田 正之:1

1:山梨大学医学工学総合研究部 泌尿器科、2:山梨大学医学工学総合研究部 放射線科、3:山梨県立中央病院 放射線科、4:市川三郷町立病院 泌尿器科

 

【目的】山梨大学医学部附属病院における前立腺癌に対する放射線治療法として、2012年3月より小線源治療が開始され、2013年3月より強度変調放射線治療(IMRT)が稼働している。また関連施設に陽子線治療やサイバーナイフが導入され治療選択肢が増えている。従来当院では強度変調放射線治療(IMRT)ではない多門照射をCTガイド下に行ってきた(CTGRT)ので、これらの新しい治療法に移行するにあたり、その成績をretrospectiveに検討した。【方法】対象は2007年1月から2012年12月まで当院放射線科で根治的/準根治的放射線外照射治療を受けた前立腺癌患者285人。基本的な照射法は、低リスク群は前立腺、中間リスク群は小骨盤、高リスク群は全骨盤を照射範囲として46Gy照射し、その後各群ともCTGRT施行した。治療効果(再発)と有害事象(CTCAE V4.0)を追跡した。【結果】治療開始時年齢 72.7歳(中間値、45-88歳)、初期PSA 10.8ng/ml(中間値、3.8-600.0ng/ml)であった。risk分類(D'Amico/NCCN)では、低リスク43人(15.1%)、中間リスク109人(38.3%)、高リスク109人(38.3%)、超高リスク16人(5.6%)、有転移症例8人(2.8%)であった。再発を3例に認め、2例はPSA再発でホルモン療法開始され、1例は腹膜播種でドセタキセル療法施行された。有害事象では、照射範囲間で比較すると尿路障害には差を認めなかったが、消化器症状では早期・晩期とも有意な差があった。また各照射範囲内で比較すると、ホルモン療法の有無や年齢(75歳未満対75歳以上)では有害事象の発現に有意な差を認めなかった。【考察】今回の検討において最長6年の経過観察期間で有害事象や再発については他施設の報告同様わずかであり、良好な成績であった。放射線治療と前立腺全摘術はほぼ同等の治療効果が認められており、それ故治療の選択においては、より有害事象が軽度でよりQOLが向上されることが求められている。今回の分析から、照射野が大きさと腸管の有害事象(早期・晩期とも)が相関しており、今後は、IMRTなどの当院新規の放射線治療に有害事象の低減を期待する。

キーワード

臓器別:前立腺・男性生殖器

手法別:放射線治療

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