演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘術における外科的切除断端陽性症例の臨床病理学的検討

演題番号 : P96-10

[筆頭演者]
西野 将:1,2 
[共同演者]
白木 良一:1、都築 豊徳:3、引地 克:1、深谷 孝介:1、石瀬 仁司:1、深見 直彦:1、日下 守:1、星長 清隆:1

1:藤田保健衛生大 腎泌尿器外科学、2:知多市民病、3:名古屋第二赤十字病,病理診断科

 

【目的】ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘術(RARP)は、前立腺周囲の細かな膜構造を認識し精密な手術操作が可能であるため、外科的切除断端陽性(PSM)を改善する可能性がある。今回、当院におけるRARP症例のPSMについて検討したので報告する。 【対象と方法】2009年8月から2012年12月までに当院で限局性前立腺癌に対してRARPを施行した200例のうち、手術操作が安定したと考えられる41例目以降の160例を対象とした。外科的切除断端陽性に関与する術前因子、手術成績および病理学的因子について検討し、χ²検定を用いて単変量解析を行った。【結果】年齢50-75才(中央値 64才)、PSA 1.6-46.8 ng/dl(中央値 7.3 ng/dl)、PSA density(PSAD)0.04-2.54(中央値 0.29)、D´Amicoの分類では、低リスク群35例、中間リスク群66例、高リスク群59例であった。摘出重量14-96g(中央値 35g)、EBL30-800ml(中央値 150.ml)で、Nerve Sparingは129例(80.6%:片側90例、両側39例)で施行した。全摘標本において、Gleason Score(GS)は6以下が42例、7が94例、8以上が24例であった。pT stageはpT2b以下 56例、pT2c 59例、pT2+ 23例、pT3a 12例、pT3b10例であった。PSMを31例(19.3%)に認めた。PSMの部位は尿道尖部16例(43.2%)、Posterolateral 11例(29.7%)、Anterior 6例(16.2%)、その他 4例(10.8%)であった。 PSMに関与する因子について単変量解析を行ったところ、PSA(PSA<10 vs. PSA≧10:p=0.0008)、PSAD(PSAD<0.2 vs. PSAD≧0.2:p=0.0252)、生検時GS(GS<6 vs. GS≧7:p=0.0172)、EPE(p=0.0001)で有意差を認めた。【結論】PSMの部位は尿道尖部、Posterolateralが多かった。これは、開腹前立腺全摘術や腹腔鏡下前立腺全摘術でも好発部位であり、RARPでも注意深く操作を行う必要があると考えられる。また、PSA、PSAD、生検時GSがRARPにおいてPSMを予測する因子であり、これらと画像診断等を組み合わせることでPSMを低下させる手掛かりになると考えられた。

キーワード

臓器別:前立腺・男性生殖器

手法別:病理

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