演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

80歳以上の高齢者における前立腺針生検の臨床的検討

演題番号 : P96-6

[筆頭演者]
芳生 旭辰:1 
[共同演者]
小島 聡子:1、杉浦 正洋:1、稲原 昌彦:1、荒木 千裕:1、増田 広:1、納谷 幸男:1

1:帝京大学ちば総合医療センター 泌尿器科

 

(目的)近年、高齢者の増加に伴い、PSA値の高値を指摘され受診する患者が増加する傾向にある。しかし、高齢者において前立腺針生検の適応は明確ではない。今回我々は、前立腺針生検を施行した症例について臨床的に検討し、高齢者の生検の適応について考察した。(方法)当院において2007年から2013年に前立腺針生検を施行した754例を対象に、生検前PSA値、生検陽性率を年齢別に検討した。グレーゾーンの症例に対しては、14本生検を施行した。また、前立腺癌と診断された患者には、Gleason score、stage、治療法および予後について検討した。(結果)80歳以上は54例(7.1%)であった。生検施行時PSAの中央値は、79歳以下で11.6ng/ml、80歳以上で28.5ng/ml(P<0.005)と80歳以上で有意に高かった。前立腺癌陽性率は、79歳以下で700例中404例(57.7%)、80歳以上で54例中47例(87.0%)(P<0.0001)。Gleason score≧8の症例は、79歳以下では37.9%、80歳以上では72.2%と高齢者において悪性度の高い癌が検出された。PSA<20ng/mlの症例で検討すると、Gleason score≧8の症例は、79歳以下では21.2%に対し、80歳以上では47.0%と有意に高い結果であった。(考察)80歳以上では、グレーゾーンであれば経過をみることが多く、生検時のPSAは79歳以下に比べて高い傾向であった。そのため、80歳以上では前立腺癌陽性率は高く、悪性度の高い癌が高率に検出された。80歳以上の患者における生検の適応を決めるのは困難であるが、患者の余命と進行度を考慮した上で前立腺針生検の適応を検討するのが望ましいと思われた。

キーワード

臓器別:前立腺・男性生殖器

手法別:診断

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