演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

当院における進行性腎細胞癌に対してテムシロリムスを使用した初期経験の検討

演題番号 : P95-12

[筆頭演者]
植村 元秀:1 
[共同演者]
川村 憲彦:1、中田 渡:1、佐藤 元孝:1、永原 啓:1、藤田 和利:1、中井 康友:1、野々村 祝夫:1

1:大阪大学大学院 医学系研究科 器官制御外科学(泌尿器科)

 

[目的]進行性腎細胞癌に対する薬物治療は、現在チロシンキナーゼ阻害薬に加え、mTOR阻害薬の登場によって、治療薬の選択肢は増加し、多様化している。今回われわれは、当院にて進行性腎細胞癌に対してテムシロリムスを使用した症例について検討を行なった。[方法と結果]10例の進行性腎細胞癌患者を対象とした。ファーストラインでの使用が5例(1群)で、セカンドライン以降での使用が5例(2群)で、2群は全例チロシンキナーゼ阻害剤による治療歴があった。男性が7例(1群は4例、2群は3例)。平均年齢63(45-86)歳(1群は62歳、2群は64歳)。原発巣の病理組織は1群の2例は腎摘除を施行しておらず、4例が淡明細胞癌、2例が乳頭状癌、1例が分類不能で、1例は不明であった。平均投与日数は78日(1群は57日、2群は99日)。少なくとも1ヶ月以上投与できた7例のうち、一時的でもSDを維持できたと考えられる例は2例のみで、4例はPD,1例は副作用(繰り返す背部痛)により休止した。1群では1例が急速な進行により投与開始後、1ヶ月目に癌死した。2群では1例は2回の投与によって腎機能の悪化を認めたため休止し、1例は3回の投与後、消息が不明となった。前治療としてエベロリムスによる間質性肺炎を認めた症例もあったが、テムシロリムスによる再発は認めなかった。ファーストラインで使用した症例は予後が不良と予想される患者が中心であったが、5例中、3例が平均93日目に癌死した。1例のみが現在も継続投与中である。[結論]進行性腎細胞癌症例に対してテムシロリムスによる治療を行った症例を報告した。最大治療効果ではPR以上は認められなかった。有害事象としてはチロシンキナーゼ阻害剤とは異なるプロファイルを示すことが経験された。

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:分子標的治療

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