演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

進行性尿路上皮癌に対する二次化学療法としてのGT(gemcitabine+paclitaxel)療法の検討

演題番号 : P94-6

[筆頭演者]
松井 喜之:1 
[共同演者]
井上 貴博:1、神波 大己:1、吉村 耕治:1、小川 修:1

1:京都大学 医学部

 

転移・再発をきたした進行性尿路上皮癌に対する一次化学療法はプラチナ製剤ベースの多剤併用化学療法が標準レジメンとなっている。これらのレジメンは短期的には比較的高い奏功率が得られる半面、長期的な病状コントロールが課題であり、不応性となった場合に二次化学療法が必要となるものの、確固たる二次化学療法レジメンはいまだ確立されていないのが現状である。我々は2001年からプラチナ製剤治療後の二次化学療法、またはCDDP unfit症例に対してGT(gemcitabine + paclitaxel)化学療法を取り入れており、その効果についての検討を今回報告する。 2001年から2012年までの間にプラチナ製剤ベースの一次化学療法(MEC/MVAC療法またはGC/G-CBDCA療法)をうけた進行性尿路上皮癌66症例中29症例に対してGT療法を二次化学療法として施行した。患者平均年齢は66.5歳、男性24人、女性5人であり、膀胱原発が16例、上部尿路癌が12例、両者併発が1例。根治術後の再発が13例で、転移部位としてリンパ節21例、肺14例、骨9例、肝臓2例、その他3例であった。GT療法開始後の全生存期間は中央値6.1カ月(1-70カ月)で、3コース以上のGT維持療法へ移行できた症例は12例(41%)であった。20例が病状進行(PD)、8例が有害事象によって最終的にGT化学療法を中止した。また1例がsalvage operationの併用によって完全奏功(CR)となり現在も生存している。 GT療法開始後の全生存期間に関与する因子を検討したところ、GT療法開始時の年齢調節Charlson併存疾患数指数・Hb値・CRP値が有意な予後予測因子となる可能性が示唆された。一次化学療法の種類(MEC/MVACとGC/G-CBDCA)によって予後の差は認めなかったが、MEC/MVAC群でのGT療法中止理由が有害事象である率が高い傾向を認めた。 GT化学療法は、比較的有害事象も少なく、高齢者にも安全に施行できるレジメンであり、場合によっては外来治療としても使用可能と考えられる。進行性尿路上皮癌に対する二次化学療法としてGT療法は有効であると考えられた。

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:化学療法

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