演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

スニチニブ投与時における血中NT-proBNP測定の有用性

演題番号 : P94-4

[筆頭演者]
楠田 雄司:1 
[共同演者]
石田 貴樹:1、角井 健太:1、山道 深:1、中野 雄造:1、山田 裕二:1

1:兵庫県立尼崎病院 泌尿器科

 

【目的】転移性腎癌に対するスニチニブ投与に際しては有害事象としての心不全を発見するために、定期的な心エコーでのチェックが必須とされている。我々はスニチニブ投与に際し心エコーに加えて心不全マーカーとして血中N末端プロ脳性ナトリウム利尿ペプチド(NT-proBNP)を測定しており、今回その有用性について検討した。【対象と方法】当院にて転移性腎癌に対してスニチニブを投与した症例中、スニチニブの投与前後に血中NT-proBNPを測定し得た10例を対象とした。スニチニブ投与期間の中央値は5.7か月。【結果】10例中9例でスニチニブ投与後にNT-proBNPの上昇を認めた。6例では投与前に正常範囲内(正常値125pg/ml以下)であったものが投与後に正常値以上へと上昇、2例では投与後に心不全の基準値(400pg/ml)以上へと上昇した。心不全の基準値を超えた2例はともに心エコーではEF(左室駆出分画)の低下を認めなかった。スニチニブ投与後に心エコーでEFが低下した症例は1例のみであった。スニチニブ投与中に心不全を発症した症例は無かった。スニチニブの近接効果としてPR3例、SD5例、PD2例の成績を得たが、近接効果と投与後のNT-proBNP値との相関関係は見出せなかった。【結論】スニチニブ投与中には心エコー上でのEFの低下や自覚症状の出現が無くとも、高頻度でNT-proBNPが上昇することが示された。NT-proBNPの上昇は潜在的な心不全を示唆しており、心不全のスクリーニングとしてのNT-proBNPの測定は有用と思われた。

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:分子標的治療

前へ戻る