演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

Dose-dense TC 療法が無効でweekly CPT-11 療法が著効した卵巣扁平上皮癌の1例

演題番号 : P92-2

[筆頭演者]
中村 康彦:1 
[共同演者]
品川 征大:1、坂本 優香:1、鳥居 麻由美:1、三輪 一知郎:1

1:山口県立総合医療センター 産婦人科

 

卵巣原発の扁平上皮癌は稀な疾患であり、その化学療法に関するエビデンスは乏しい。今回、有効性が比較的多く報告されているTC 療法には抵抗性を示したが weekly CPT-11 投与により interval debulking surgery で complete debulking に成功した症例を経験したので報告する。症例は71才女性。疼痛を伴う右下腹部腫瘤にて前医内科を受診し、CT 検査にて婦人科疾患を疑われて当院を紹介受診となった。超音波検査にて85x50 mm の嚢腫を認め、MRI 検査でも液面形成を伴う右卵巣腫瘍を認めた。腫瘍と子宮には癒着が疑われ、術前の腫瘍マーカーもCA125: 98 U/ml, CA19-9: 1560 U/ml, CEA: 12.2 ng/ml, SCC: 191 ng/mlといずれも高値を示し、奇形腫の悪性転化を疑い開腹手術となった。腹水は少量で、強固な癒着が右卵巣腫瘍・子宮・膀胱・S状結腸・小腸に認められた。癒着剥離を進めたが、出血が多くなったため、右附属器摘除のみとした。術後病理標本では、腫瘍は扁平上皮癌で奇形腫や内膜症の病変は認められず、腹水細胞診は陰性であった。術後14日目より、dose-dense TC 療法を開始した。1コース目終了後のSCC 値は 28.6 ng/ml と低下を認めたが、2コース目終了後にSCC 値が 117 ng/ml と再上昇し、CT 検査にて子宮右側に腫瘍が再発し増大したため、dose-dense TC 療法無効と判断し、weekly CPT-11 (100 mg/m2) に変更した。その後、SCC 値は1コース目終了後 73 ng/ml、2コース目終了後 1.8 ng/ml と低下し、腫瘍も著明に縮小した。2コース目終了後に高度の水様性下痢と発熱を伴う好中球減少を来したため、80% にdose-down して3コース目を行い、その後 interval debulking surgery を行った。前回の癒着部位の剥離は比較的容易で、complete debulking surgeryを行い得た。術後病理組織標本では、腫瘍細胞の残存は見当たらす、現在術後2ヵ月半で再発なく外来化学療法を追加中である。

キーワード

臓器別:卵巣

手法別:化学療法

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