演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

子宮体癌における骨盤内および傍大動脈リンパ節郭清術施行例の予後について

演題番号 : P91-12

[筆頭演者]
末岡 幸太郎:1 
[共同演者]
馬屋原 健司:1、谷川 輝美:1、阿部 彰子:1、野村 秀高:1、山本 阿紀子:1、的田 眞紀:1、岡本 三四郎:1、尾松 公平:1、川又 靖貴:1、加藤 一喜:1、竹島 信宏:1

1:がん研有明病院 婦人科

 

背景:子宮体癌におけるリンパ節郭清については、診断的有用性は示されているが、治療的意義については未だ明確でなく、さらに郭清の範囲についても骨盤内のみか傍大動脈まで行うかの結論は得られていない。目的:当院では以前は基本的に全例において骨盤内および傍大動脈リンパ節郭清を施行していたので、その長期予後を検討することにより今後の治療法決定の一助としたい。方法:1994年1月から2004年12月までに当院で子宮体癌根治術の際に、骨盤内リンパ節郭清と傍大動脈リンパ節郭清の療法を行った502症例を対象とし、臨床病理学的因子と予後について後方視的に検討を行った。結果: リンパ節転移のあった症例は80/502例(16%)であり、骨盤内のみ27/502例(5.4%)、傍大動脈のみ15/502例(3.0%)、両方が38/502例(7.6%)であった。リンパ節転移の筋層浸潤別の頻度は、内膜限局で2/76例(2.6%)、筋層浸潤1/2以下で22/247例(8.9%)、筋層浸潤1/2以上で56/179例(31.3%)であった。そのうちリンパ節転移部位が傍大動脈を含む割合はそれぞれ1/2例(50%)、11/22例(50%)、40/56(71%)であった。さらに組織型で非類内膜腺癌の特殊型を含む頻度は、それぞれ0/2例(0%)、6/22(27%)、28/56(50%)であった。予後について5年生存率で検討すると、リンパ節転移の有/無では76.0%/96.7%(p<0.001)、類内膜腺癌/非類内膜腺癌では90.2%/56.7%(p=0.0016)であり、さらに非類内膜腺癌のうちの組織分類別では混合型/癌肉腫/漿液性で82.5%/56.8%/0%であった。結論:筋層浸潤が深いと、リンパ節転移が多くなり傍大動脈リンパ節へも転移する確率が高くなる。さらに組織型でも特殊型を含む確率が高くなる傾向であり、両者は予後に直結していた。2005年以降当院ではリンパ節郭清の範囲を筋層浸潤の程度や組織型などを基に個別化しており、今後今回の結果と合わせて研究を進めたい。

キーワード

臓器別:子宮

手法別:手術療法

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