演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

当科における子宮癌肉腫の臨床病理学的検討

演題番号 : P91-9

[筆頭演者]
赤股 宜子:1 
[共同演者]
山崎 龍王:1、黒須 博之:1、坂本 翼:1、増永 彩:1、菊池 友美:1、菅野 素子:1、大川 智実:1、塚本 可奈子:1、小林 織恵:1、岩本 豪紀:1、大田 昌治:1、田村 和也:1、小林 弥生子:1、梅澤 聡:1

1:武蔵野赤十字病院 産婦人科

 

【目的】子宮体部癌肉腫は比較的まれで, 予後不良な疾患である. 今回その臨床病理学的特徴を明らかにすることを目的に検討した.【方法】2004年1月から2012年12月までに当科で診断, 治療された子宮体部癌肉腫10例に関して,症例の年齢,診断,治療法,摘出検体の病理組織,再発の有無,再発までの期間などについて後方視的に検討した.【成績】平均年齢は68.5歳(57~92歳)で全例閉経後であった, 主訴は全例で不正性器出血であり, うち3例に乳癌及び術後ホルモン剤治療の既往があった. 進行期はFIGO IA期2例, IB期4例, IIIC期4例であった. 術前診断は子宮体癌が8例, 子宮肉腫疑いが2例であった. 手術は子宮全摘術+両側付属器切除術が全例に施行され, 4例で後腹膜リンパ節郭清が施行された. 病理組織では癌腫成分では類内膜腺癌が6例, 漿液性腺癌1例, 明細胞腺癌1例, 未分化癌2例であり, 肉腫成分ではhomologous 8例, heterogous 2例であった. また8例にリンパ管侵襲, 3例に静脈浸襲を認め, 脈管浸襲を認めなかったのは2例のみであった. 術後補助療法として6例で化学療法を施行された (TC5例, IEP1例). 再発を認めたのは5例 (リンパ節郭清有り1例,無し4例)で, 再発形式は多発傾向で, 部位としては, リンパ節3例(Virchow転移含む), 肺1例, 骨盤播種1例, 腟断端1例となり,リンパ節への再発が比較的多くみられた. 膣断端に孤発再発した症例で, 経腟的に腫瘍切除施行したところ, 病理学的に癌腫成分(明細胞腺癌)優位の形態像であった. 再発までの期間は平均 7(4~13)ヶ月であった.【結論】今回の当院での検討では, 子宮癌肉腫は画像や細胞、組織診などでの術前診断が困難であり, 確定診断時には進行例が多く, 半数 (5例/10例) で術後比較的早期に再発を来たしていた. 再発は主にリンパ節に生じることが多い傾向にあり, 病理学的にも高頻度にリンパ管浸襲がみられたことから, リンパ節郭清が再発のリスクを低減する可能性が示唆された. 再発後は化学療法の効果は不十分であり, 集学的治療にも抵抗性を示し, 予後不良の疾患であるため, 今後早急な子宮癌肉腫に対する標準的治療法の確立が望まれる.

キーワード

臓器別:子宮

手法別:手術療法

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