演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

高度肥満の子宮体癌患者に対し、腹腔鏡下手術を施行した一症例

演題番号 : P91-7

[筆頭演者]
香林 正樹:1 
[共同演者]
吉野 愛:1、直居 裕和:1、横山 拓平:1、磯部 真倫:1、香山 晋輔:1、志岐 保彦:1

1:大阪労災病院 産婦人科

 

子宮体癌の標準的治療は手術であるが、肥満であるが故に出血や感染等の手術の合併症が生じる例は少なくない。特にBMI 40以上であれば、肥満の程度がそれ以下の患者よりも術後の経過は不良であると報告されている。当科でも子宮体癌根治術時に脂肪層切除術を行い、術後1年後に創感染のために約1ヶ月間の入院加療を要した症例を経験している。一方で、肥満患者に対して腹腔鏡下手術を行うことは、より高度な技術が必要とされるために困難である。今回、BMI 40.5の患者に対して腹腔鏡下手術を行った1例を経験したので報告する。【症例】39歳女性、0経妊。複雑型子宮内膜異型増殖症に対して腹腔鏡下筋膜外単純子宮全摘術を行い、術中病理迅速診断で類内膜腺癌G1、筋層浸潤無しとの診断を得たために、両側附属器摘出術を行った。当患者に低侵襲手術を行うためには、様々な工夫が必要であった。術前1ヶ月前に麻酔科受診を行い、手術数日前には手術室でレビデータ、マジックベッドを使用したうえでベッドを傾斜させて患者の体位の保全を確認した。マジックベッドは通常サイズを2つ用い、ポートはロングタイプを使用した。術中は、術野の視野確保のためにエンドラクターを用いた。手術時間は174分、出血量少量であり、術後に合併症を認めず、術後4日目に退院となった。最終病理組織診断で術中病理迅速診断と同様の診断を得たために追加治療は行わず、退院後2ヶ月目の段階で術後の合併症は認めていない。以上より、当症例のように高度な肥満が認められる患者に対して低侵襲手術を行うためには、術前から術中にかけてのあらゆる工夫が重要であると考えられた。

キーワード

臓器別:子宮

手法別:内視鏡治療

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