演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

骨盤リンパ節廓清施行後の後腹膜縫合に際しての癒着防止剤使用の有用性

演題番号 : P91-6

[筆頭演者]
飯田 哲士:1 
[共同演者]
横田 奈朋:1、松橋 智彦:1、近内 勝幸:1、小野瀬 亮:1、加藤 久盛:1

1:神奈川県立がんセンター 婦人科

 

【目的】婦人科悪性疾患の手術療法における骨盤リンパ節廓清に際して、腸閉塞、リンパ浮腫、リンパ嚢胞などの術後合併症は、時折経験するものである。当科ではこれまで、骨盤内癒着を軽減し、これらの術後合併症の頻度を少しでも減少させるため、後腹膜縫合の際にいくつかの工夫をしてきた。現在当科では、腸骨窩より円靭帯断端部までの腹膜を開放する側方開放を採用しているが、その際に用いられる癒着防止剤の効果について検討した。【方法】当科では、2010年6月より、骨盤リンパ節廓清施行後の後腹膜縫合にあたって、特に腸閉塞の発生を予防することを主たる目的として、腸骨窩より円靭帯断端部までの腹膜を開放、膣断端部腹膜を縫合する、側方開放のかたちを採用している。また、この際、開放した側方腹膜には、癒着防止剤としてセプラフィルムの貼付を施行してきた。側方開放とした症例においては、腸閉塞、リンパ浮腫、リンパ嚢胞のいずれにおいても発生頻度は減少した。しかしながら、頻度は少ないながらも、副障害として腸閉塞を発症する症例が存在し、中には、外科的治療を要し、長期の入院を余儀なくされた極めて難治性のものもあった。そこで、2012年9月より、側方開放の方式は変更せず、癒着防止剤としてインターシードを使用し、その有効性を検討した。【結果】2012年9月から2013年4月までの8か月間に、子宮頸癌20例、および子宮体癌20例の、計40例に対して骨盤リンパ節廓清が施行された。その間に経験した、何らかの治療を要する副障害としては、内科的治療により軽快した感染性リンパ嚢胞1例のみであった(子宮頸癌、広汎子宮全摘後)。腸閉塞を発症した症例は存在しなかった。【結論】リンパ節廓清を施行した際に使用される癒着防止剤には種々のものがあるが、各施設においてよく使用されるセプラフィルムとインターシードは、いずれも、創部にバリアとして存在することで、その効果を発揮するのが特徴である。現時点では、インターシード使用後の、許容できない副障害の発生はみられていないが、セプラフィルムとの比較においては、今後も継続的な検討を要する。

キーワード

臓器別:子宮

手法別:手術療法

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