演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

化学療法にて長期生存が得られた術後再発胆管癌の1例

演題番号 : P88-4

[筆頭演者]
八島 玲:1 
[共同演者]
中島 隆宏:1、小船戸 康英:1、志村 龍男:1、小山 善久:2、竹之下 誠一:1

1:福島県立医科大学 器官制御外科、2:大原綜合病院 外科

 

本邦においては再発胆管癌の標準治療は確立されておらず、再発症例に対する治療法の選択には苦慮するところである。今回我々は術後の再発胆管癌に対して複数の化学療法を施行しながら、比較的長い生存を得ることができた症例を経験したので報告する。 症例は67歳、女性。下部胆管癌にて2008年3月に膵頭十二指腸切除術を施行した(pT4pN2H0P0M(-) fStage4b)。術後2ヶ月目からCA19-9の上昇が始まり、8ヶ月目にCTで右胸水の出現を指摘され再発と診断、ゲムシタビン(Gem 1000mg/body, day1,8,15:q4w)による治療を開始した。11ヶ月目に撮影したCTでは胸膜の肥厚を指摘された。一時低下傾向を示していたCA19-9が再上昇したため計7クールで終了し、13ヶ月目よりGem+S-1の併用療法(Gem 800mg/body, day1:q3w, S-1 80mg/body, day1-14:q3w)に移行した。その後も腫瘍マーカーは緩やかに上昇を続け、21ヶ月目にCTにて右胸膜の肥厚の増加と造影効果の増強を指摘された。GS療法を計8クールで終了し、22ヶ月目よりCPT-11+CDDPの併用療法(CPT-11 70mg/body, d1:q2w, CDDP 7mg/body, d1:q2w)を開始した。CPT-11+CDDP併用療法は著効し、施行前に4380U/mlあったCA19-9は18クール施行後には35.8U/mlまで低下したが、CPT-11による薬疹が出現し18クール目で終了となった。35ヶ月目よりUFT-Eの内服(UFT-E 400mg/body, day1-14:q4w)を開始したが、腫瘍マーカーの上昇が続き7クールで終了した。再度、有効性の認められたCPT-11+CDDP併用療法をステロイドを併用するなどしながら慎重に行う方針となり、38ヶ月目より投与を再開した。薬疹の再現はなく治療そのものは順調に行えたが、腫瘍マーカーの上昇は抑えられず、54ヶ月目のCTで右胸膜に複数の播種巣と肋骨に多発骨転移を認めた。次第に全身状態が悪化し、計35クールで化学療法を終了し緩和医療に移行、術後57ヶ月で永眠した。 本症例ではCPT-11+CDDPの併用療法が長期間にわたり病勢の進行を抑えることができた。今後の標準治療の確率へ症例の蓄積が期待される。

キーワード

臓器別:胆嚢・胆道

手法別:化学療法

前へ戻る