演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

オキサリプラチンによる血管痛に対する呉医療センタ-・中国がんセンタ-の新たな対策

演題番号 : P85-8

[筆頭演者]
岡田 優子:1 
[共同演者]
梶梅 佐代子:1、亀田 慶太:2、木本 志津江:2、小川 喜通:2、木場 崇剛:3

1:国立病院機構 呉医療センタ-・中国がんセンタ- 化学療法センタ- 看護部、2:国立病院機構 呉医療センタ-・中国がんセンタ- 化学療法センタ- 薬剤科、3:国立病院機構 呉医療センタ-・中国がんセンタ- 臨床研究部先進医療研究室

 

【はじめに】オキサリプラチンは、主として大腸癌に使用される殺細胞性プラチナ製剤である。オキサリプラチンはFOLFOX療法などでなじみが深いようにCVポートから投与されることが多い。しかし、XELOX療法の際には末梢血管から投与されることもある。一般的に注射製剤による血管痛には、pH、浸透圧、温度、点滴速度などが関与するとされている。最近オキサリプラチンを溶解したブドウ糖溶液自体にデキサメタゾンを直接混注することにより、末梢からオキサリプラチンを投与した患者で血管痛が軽減されるとの報告が散見されている。今回、私達は、上記手技を用いても血管痛が改善されない2症例を経験したために、当院独自の手法を開発したので報告する。【方法および結果】これらの患者は、当初、デキサメタゾンを使用せず、オキサリプラチンを末梢から投与したところ、NCI-CTC(version 4) grade 3の血管痛を認めた。インフォームド・コンセントを得た上で、次のコースでオキサリプラチンを末梢血管から投与する際に、デキサメタゾン3.3 mgを混注した5%ブドウ糖100 ml溶液を、オキサリプラチンの溶解液と同時投与することにより、劇的に血管痛の改善を認めることができた(grade 0)。次に、これらの患者にインフォームド・コンセントを得た上で、本邦で広く行われている前述のオキサリプラチン溶液自体にデカドロンを直接混注する方法を行ったところ、grade 3ではなかったが、grade 2の血管痛を認めた。次のコースで再び、患者のインフォームド・コンセントを得て、デキサメタゾン入りのブドウ糖液を同時投与したところ、やはり血管痛は認めなかった。【考察】本症例数は2症例と非常に症例数は少ないが、デキサメタゾン入りのブドウ糖液をオキサリプラチン溶解液と同時投与することにより血管痛の良好な改善を認めることができた初めての報告である(Okada Y, et al. Clinical Journal of Oncology Nursing in press)。本演題では本手法による血管痛軽減の考えられる作用機序を報告したい。また、本手法を用いてのさらなる症例の集積が必要であると考えられた。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:化学療法

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