演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

当院におけるオキサリプラチンの過敏症発現について

演題番号 : P85-6

[筆頭演者]
おとめ 良子:1 
[共同演者]
高良 美紀:1、辻 由梨子:1、釣谷 友起子:1、的野 敬子:1、岩本 一亜:1、荒木 靖三:1

1:大腸肛門病セくるめ病

 

【目的】オキサリプラチン(以下L-OHP)は大腸がん治療におけるキードラックの一つであるが,過敏症の発現がしばしば問題となる.当院においても化学療法の増加に伴いL-OHPによる過敏症の発現と対応が問題となっていた.そこで当院の化学療法委員会の活動を通してL-OHPによる過敏症の調査を行い,投与中や過敏症発現時の手順を見直し,マニュアルの作成を行った.【方法】H23年1月からH24年12月までに当院にて化学療法を施行した患者を対象とし,L-OHPによる過敏症発現症例を抽出した.過敏症発現症例について,過敏症発現サイクル数(L-OHP通算投与回数),総投与量,過敏症発現までの時間,症状(Grade),処置について調査を行った.また,副作用報告書の書式変更,L-OHP投与時・過敏症発現時のマニュアル作成,ショック用薬品セットの配置について検討した.【結果】期間内にL-OHPを使用した81例中,11例に過敏症の発現が見られ,発現率は13.58%であった.過敏症発現までのL-OHP通算投与回数の中央値は13回(2~17回),総投与量の中央値は1,300mg(130~2,160mg),発現までの時間の中央値は30分(14~240分)であった.症状は搔痒感が8例と最も多く,次いで発疹,発赤などがみられた.11例中10例がGrade1,1例がGrade2であった.過敏症発現後の処置は,薬剤投与を中止し,ステロイドや抗アレルギー剤の投与が行われていた.またL-OHP投与時のマニュアルを作成,副作用報告書の書式の変更,ショック用薬品セットと過敏症発現時のマニュアルを作成し配置した.【考察】過敏症の発現率は他の報告と同程度であった.投与回数の中央値は13回であり,IFで報告されている7回目よりも6サイクル後に発現している.しかしばらつきが多いため,投与毎に十分な注意が必要であると考えられた.当院では一度過敏症が発生した症例では基本的にL-OHPの再投与を行っていない.Grade1の症状がほとんどであり,文献的には前投薬や投与速度の変更によって再投与の可能性も考えられ,今後再投与を試みる場合のレジメン作成も必要であると思われた.マニュアル等については今後評価を行い,随時変更・改善を行いたい.またショックセットの設置により,過敏症発現時に職員が誰でも簡便にすばやく対応できたと思われた.

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:化学療法

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