演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

当院における高齢者の術後補助化学療法の現状

演題番号 : P85-5

[筆頭演者]
的野 敬子:1 
[共同演者]
荒木 靖三:1、野明 俊裕:1、小篠 洋之:1、岩本 一亜:1、佐藤 郷子:1、山下 りさこ:1、高野 正博:1、白水 和雄:2

1:大腸肛門病セ高野会くるめ病院 、2:久留米大外科

 

はじめに;高齢者の大腸癌は年々増加し、当院でも昨年大腸癌で手術を施行した患者60例中18例が高齢者(76歳以上)であった。とくに、76歳以上での安全性および効果に対する明らかなエビデンスはなく、PSおよび術前評価を指標として施行を決定しているのが現状である。そこで、今回、当院での高齢者の補助化学療法の実施状況を把握するため、非高齢者と比較検討した。方法;2008年4月~2012年3月までに当院で大腸癌術後に補助化学療法を施行した非高齢者群(A群)49例、高齢者群(B群)18例を対象とし、完遂率、治療中止理由、副作用、減量、再発、生存率について検討した。背景;PSはA群で全例0,B群は0が13例(72%)、ステージは、A群で(II;8,IIIa;24,IIIb;17) B群で(II;1 IIIa;10 IIIb;5 IV(根治度B);2)であった。化学療法は、UFT+LVがA群で35例(71.4%),B群で12例(66.7%)と多かった。結果;完遂率は、A群で69.3%,B群で50%と有意差は認めなかった。治療中止理由としては、両群とも副作用が多く、治療中止の副作用の程度は、A群でGrade1;6,2;4,3;1、B群で1;3,2;2,3;1であり、両者とも軽微な副作用での治療中止が多かった。減量率は、A群16.3%に対しB群44.4%と有意に高かった。B群での減量理由は全例が副作用によるもので、Grade1:3,2:3,3:2で高齢者は、副作用が重篤化しやすい傾向にあると考えられた。減量なく治療中止例はA群で100%、B群で44.4%であった。再発率はA群,B群間に有意差はなかった。又、生存率は、有意にA群で高率であった。B群の死因は全例が癌死であった。まとめ;高齢者の補助化学療法は、適切な減量で継続可能で、完遂率、再発率ともにA群と遜色ない結果であったが、生存率の低率な原因として、高齢者の再発後の治療が、適正に行えないと考えられた。また、完遂率に有意差がなかった原因として、A群において主治医のエビデンスによる説明不足のため軽微な副作用で減量なしで治療中止されていたからと考えられた。対策;現在、高齢者に対し、補助療法の完遂を目標とし、指標として、高齢者総合的機能評価ガイドライン(CGA)より、「健康度の評価」の項目を抽出し、アンケートを実施し、集計中である。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:化学療法

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