演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

大腸がん周術期における末梢血CEAmRNA測定の検討

演題番号 : P84-5

[筆頭演者]
永易 希一:1 
[共同演者]
河合 雅也:1、嵩原 一裕:1、田代 良彦:1、丹羽 浩一郎:1、石山 隼:1、杉本 起一:1、秦 政輝:1、小見山 博光:1、高橋 玄:1、小島 豊:1、五藤 倫敏:1、奥澤 淳司:1、冨木 裕一:1、坂本 一博:1

1:順天堂大学 下部消化管外科

 

【はじめに】今回われわれは、血中遊離癌細胞を示す指標として周術期の末梢血から回収したCEA mRNAの発現を用い、大腸がんに対する腹腔鏡下手術(laparoscopic surgery,以下Lap )と開腹手術( open surgery, 以下Op )で比較検討し、手術法によって違いがあるかについて検討した。同時に、周術期における末梢血CEAmRNAの再発・予後予測因子としての有効性について検討した。【対象と方法】対象は2008年6月から2010年3月までに当科で単発大腸癌に対する根治手術を施行した50例で、Op群:25例、Lap群:25例の2群に分け、術前・術直後・術後1日・術後3日・術後7日に末梢血を採取しReverse Transcriptase Polymerase Chain Reaction (RT-PCR)を用いてCEA mRNAの発現を検出し、 末梢血CEA mRNAの陽性率と手術所見、臨床病理学的特徴との関連を検討した。【結果】全症例の検討では、術直後に末梢血CEA mRNAの陽性率が術前に比べ有意に高かったが(P=0.001)、時間経過とともに陽性率は低下し、術後1日以降の採血ポイントでは有意差は認められなかった。また、Op群では術前に比べ術直後において末梢血CEA mRNAの陽性率が有意に高かったが(P=0.004)、Lap群では術前・術直後の間に有意差は認められなかった。次に、術後陽性群と陰性群の2群間で比較すると、下部直腸癌(P=0.001)および術中出血量の多い症例(P=0.01)で有意差を認めたが、LapとOpとの間に有意差を認めなった。長期成績では、Op群とLap群は3年無再発生存率において差は認めなった。しかし、術後陽性群と陰性群の3年無再発生存率(71.4%、94.4%、P=0.01)では有意差を認めた。多変量解析においても、術後CEAmRNA陽性は独立した予後因子として採択された。【考察】大腸癌手術において、周術期の末梢血中CEA mRNA陽性率およびその短期推移に関しては開腹手術と腹腔鏡手術という手術法による差は認められなかった。一方、術後陽性群は陰性群に比べ有意に転移再発が多く、末梢血CEAmRNAの予後予測因子としての可能性が示唆された。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:バイオマーカー

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