演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

リンパ節転移を伴う胃癌におけるLymph node ratioの有用性に関する検討

演題番号 : P82-7

[筆頭演者]
稲垣 大輔:1 
[共同演者]
佐伯 博行:1、末松 秀明:1、神谷 真梨子:1、加藤 綾:1、高田 賢:1、松浦 仁:1、大沢 宏至:1、藤澤 順:1、松川 博史:1、利野 靖:2、益田 宗孝:2

1:横浜南共済病院 外科、2:横浜市立大学外科治療学

 

【はじめに】リンパ節転移の有無は胃癌における重要な予後因子であり,現行の規約ではリンパ節転移個数を用いて進行度分類が行われている.われわれは,リンパ節転移を伴った胃癌において,リンパ節転移の評価法の一つであるLymph node ration(LNR)と予後に関して検討した.【対象と方法】症例は2003年から2011年3月まで当科にて治癒切除を施行された胃癌症例で,術後病理診断でリンパ節転移を認めた135例.全例,初発の原発胃癌.観察期間中央値1063日.後方視的解析を施行した.胃癌取扱い規約14版を使用.転移リンパ節個数と検索リンパ節転移個数の比であるLNRを計算し検討した.log-rank検定による単変量解析とCox回帰分析による多変量解析を行った.【結果】平均年齢69.5歳,男性86,女性49例.腫瘍の局在は,UE : U : M : L 1 :35 : 43 : 56例.術式は,胃切除73例,胃全摘62例,D1+郭清72例,D2郭清63例.術後診断Stage IB 10例,IIA 9例,IIB 30例,IIIA 29例,IIIB 26例,IIIC 31例.検索リンパ節総数は9〜102個,中央値29個,16個以上検索が行われたのは122症例であった.LNRは,0.0182〜0.9412で,LNR=0.3でLow群とHigh群に分類した.術前CEA(5以上/5未満),術式(TG/DG),郭清(D2/D1+),肉眼型(4型/その他),最大径(50mm以上/50mm未満),直交径(50mm以上/50mm未満),組織型(低分化ほか/高分化・中分化),深達度(T4/T1-3),癌の間質量(sci/med, int),浸潤増殖様式(INFc/INFa, INFb),リンパ管侵襲(あり/なし),静脈侵襲(あり/なし),LNR(High/Low)に関して単変量解析を行うと,肉眼型,深達度,リンパ管侵襲,静脈侵襲,LNRで有意差を認めた.この5項目を用いた多変量解析の結果,深達度とLNRが独立した予後因子であった(LNR: p=0.028, HR 2.012, 95% CI 0.028 - 0.927).【結語】リンパ節転移を伴う胃癌において,LNRは予後予測因子となると考えられた.今後はさらに症例を集積することにより,LNRの至適カットオフ値やより有効な使用方法を検討する方針である.

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:手術療法

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