演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

胃全摘後の吻合部再発に対して根治的再切除を行った5例

演題番号 : P82-4

[筆頭演者]
河野 鉄平:1 
[共同演者]
小島 博文:1、會澤 雅樹:1、丸山 聡:1、松木 淳:1、野村 達也:1、中川 悟:1、瀧井 康公:1、藪崎 裕:1、土屋 嘉昭:1、梨本 篤:1

1:新潟県立がんセンター新潟病院

 

【はじめに】胃切除後の吻合部再発に対する治療は化学療法が中心となっているがその予後は不良である。当院において胃全摘後の食道空腸吻合部の再発腫瘍に対し根治術を施行した5例を経験したので報告する。【症例】5症例の再手術時の平均年齢は63.8歳(56~70歳)、男女差は5:1、全例胃全摘(Roux-en-Y吻合)後であった。胃全摘後から平均944日(463~1604日)で再手術を施行した。全例で左開胸開腹にて吻合部再切除、食道空腸再吻合を施行した。予後は、現在は全例死亡転機となっており、他病死が1例、他癌死が1例、原病死が3例であった。最初の手術から死亡までの平均寿命は1847(982~2562)、再手術からは903(261~1498)であった。再手術ではあったが、慎重な手術操作により全例において術中術後経過は良好であった。初回切除時の病理結果の内訳はtub2,ss,n1、por2,se,no、sig,se,n1、po1,si(panc),n2、carcinosarcoma,sm2,noとなっている。【考察】一般的に、切除不能胃癌や術後局所再発に対する治療の第一選択は化学療法となっている。しかし、胃全摘術後吻合部再発では初発症状が吻合部狭窄によるつかえ感や嚥下困難、逆流症状であり、経口摂取が不能となる場合が殆どである。そのため、肝転移、腹膜播種等の他部位の再発と比べて低栄養や著しいQuality of life(QOL)の増悪が見られる。また、化学療法を施行しえても狭窄症状がとれるまで時間がかかることが多い。他部位での再発、転移が認めなく、吻合部での局所に再発が限られる胃全摘術後吻合部再発の場合には、経口摂取が可能になりQOLの改善が見込まれるという意味において外科切除による根治再切除を選択肢の一つにいれても良いと思われる。再手術は患者にとって多大な負担となる。再手術が可能になるには早期発見が重要であり、竿手術までの平均日数(944日)を鑑みると、ss以深、n1以上は術後3年程度までは定期的で慎重な経過観察が必要である。また、再手術での手術時間短縮のために初回手術において術後合併症を起こさない事も重要である。【結語】胃全摘後の吻合部再発に対して根治的再切除を施行しえた5例について若干の文献的考察を含め報告する。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:手術療法

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