演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

当科における進行・再発胃癌に対するトラスツズマブ併用化学療法の治療経験

演題番号 : P81-11

[筆頭演者]
湯浅 康弘:1 
[共同演者]
増田 有理:1、蔵本 俊輔:1、松本 大資:1、富林 敦司:1、後藤 正和:1、川中 妙子:1、石倉 久嗣:1、沖津 宏:1、木村 秀:1、阪田 章聖:1、山下 理子:2、藤井 義幸:2

1:徳島赤十字病院 外科、2:徳島赤十字病院 病理

 

はじめに:HER2陽性胃癌に対するトラスツズマブ(HER)の効果がToGA試験で明らかになり、胃癌薬物療法においても個別化治療が実現した。当院で経験した進行胃癌症例のHER2発現の状況と、HERを含む化学療法を行った進行胃癌症例について報告する。対象:2011年5月~2013年4月に当院で胃癌と診断しHER2検索を行った進行胃癌45例。このうち8例(17.8%)が免疫組織学法にてHER2陽性(HER3+もしくは2+かつFISH陽性)であった。性別、肉眼型、占拠部位、進行度、組織型別に検討するとHER2陽性例は男性分化型で、L領域に多かった。当院においてHERを含む化学療法を行った症例について提示する。症例1:40歳代男性。L領域、切除不能の3型癌(pap)、T4b、N2、M0;stage3Bに対しDCS(Docetaxel/ Cisplatin/ S-1)、S-1/ Paclitaxel療法を行うもPD (RECIST)であった。S-1/ CPT-11療法で6ヶ月間PRが維持できたが、腫瘍の増大を認め、2011年6月よりXP(Xeloda/ Cisplatin)/ HERを3サイクル行ったがPDであった。症例2:60歳代男性。貧血、幽門狭窄を伴うL領域の進行胃癌(tub2)に対し幽門側胃切除術を施行、最終診断T4a、N3a、H1、CY1、P1;stage4に対しXP/HERを施行。休薬、減量を含め計7サイクル施行し治療効果はSD、約8ヶ月の無増悪生存期間が得られた。症例3:60歳代男性、L領域tub1の2型腫瘍で多発肝転移を伴うT3、N1、H1;stage4症例に対し、XP/ HERを施行しPRが得られ10ヶ月間PRを維持している。症例4:60歳代女性、UM領域tub2の3型腫瘍、遠隔リンパ節転移を伴う、T3、N3、M1(LYM);stage4に対し、臨床試験としてS1/HERを行った。初回治療効果はPRであったが、4ヶ月で肝転移を認めPDと判断した。症例5:80歳代男性、M領域の3型腫瘍で高度リンパ節転移を伴うT4a、N3;stage4症例に対し、臨床試験としてS1/HERを開始、初回治療の効果としてはSDで開始時より3ヶ月経過した現在治療継続中である。まとめ:当院におけるHERを用いた進行胃癌の治療経験について報告した。今後もHER2発現の検索を積極的に行い、症例を集積したい。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:分子標的治療

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