演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

術前補助化学療法として分割DOC+CDDP+S-1(DCS)療法を施行したc-T4胃癌8例

演題番号 : P81-9

[筆頭演者]
大塚 吉郎:1 
[共同演者]
佐々木 欣郎:1、大友 悠:1、倉山 英豪:1、小野寺 真一:1、加藤 広行:1

1:獨協医科大学 第一外科

 

ACTC-GCで切除可能な進行胃癌に対する術後補助化学療法としてS-1が標準治療となったが,層別化解析でStage IIIに対する有効性は実証されなかった. そこで,予後不良である大型3型・4型胃癌やbulkyN2胃癌を対象とした術前補助化学療法(Neoadjuvant chemotherapy:NAC)が注目され,第II相試験であるJCOG0210でS-1/CDDP療法の有効性が示された。
教室では平成23年4月より漿膜浸潤を有するT4胃癌症例に対する術前補助化学療法(NAC)として分割Docetaxel(DOC)+cisplatin(CDDP)+S-1(DCS)併用化学療法を導入した。対象は75歳未満で、術前診断StageIVを除く局所進行胃癌(T4aまたはT4b)症例とした。T4の診断はCTおよびEUSで行った。平成25年4月までに8例に対し上記NACおよび胃癌に対する外科切除術を行った。化学療法の内容はS-1 80mg/m2/day・分2を14日間連続投与した後14日間休薬、DOC 35mg/m2 と CDDP 35mg/m2 のday1,15における投与を1コースとし、基本的に2コース施行後に根治術を行った。
Grade3以上の有害事象は、血液毒性で好中球減少が6例(75%)、白血球減少4例(50%)でGrade3のFNを1例に認めた。また非血液毒性では2例で下痢のため、2例で悪心・嘔吐のために入院治療を要した。画像検査上の効果判定では、標的病変を有する症例(全例胃所属リンパ節転移)4例は全例でPR、また標的病変を有さない症例では全例Non CR-Non PD であり、奏功率50%、病勢コントロール率は100%であった。手術は6例で胃全摘(全例脾合併切除)、2例は幽門側胃切除術であり、1例に術後膵液瘻を認めた以外に術後合併症を認めなかった。組織学的効果判定ではGrade2が2例、Grade1bが3例、Grade1aが3例であった。全例で現在無再発生存中であり、厳重な経過観察、および術後補助化学療法を行っている。
DCS療法は高頻度にGrade3以上の血液毒性を生ずるが、一方で腫瘍縮小効果も高く、NACとして有望な治療の1つであると考えられる。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:化学療法

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