演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

DICを伴った胃癌術後の骨髄癌症の治療

演題番号 : P81-4

[筆頭演者]
岩崎 善毅:1 
[共同演者]
矢島 和人:1、大日向 玲紀:1、高橋 慶一:1、山口 達郎:1、松本 寛:1、中野 大輔:1

1:東京都立駒込病院 外科

 

【目的】癌の骨転移のうち全身骨へのびまん性転移により重篤な出血傾向を起こし、急激な経過をたどる骨髄癌症という概念が提唱されている。胃癌転移の中では比較的まれであるが、DICを発症するとその予後は極めて不良である.今回、われわれはDICを伴った胃癌術後の骨髄癌症の治療について検討した。【対象と方法】胃癌根治切除後に骨髄癌症にて初発再発した45例を対象に検討した。【結果】胃切除時の年齢は35〜85歳(中央値:60歳)。性別では男/女は28/17であった。切除胃の肉眼型は3型25例、4型18例、0-IIc型2例であった。主たる組織型は低分化型腺癌36例、印環細胞癌9例。骨髄癌症の診断までの期間は術後14日〜5年7ヵ月(平均21ヵ月。中央値507日)であった。初発症状としては背部痛・腰痛が23例(53%)、出血傾向は11例(27%)に認められた。21例(47%)で術後経過中に血清Alp値またはLDH値が1000IU/ml以上に上昇し、12例(27%)では100 IU/ml以上の血清CEA値を示した。42例にMTX/5FU交代療法を中心とした化学療法が行われ、奏効率は21%であった。奏効例ではDICスコアの7点以下の9例で骨シンチ像、腫瘍マーカー等の改善がみられた。治療開始より6ヵ月以上の生存例は10例であった。S-1/CDDP療法が施行された1例は骨シンチ像の著明な改善が認められ、発症より10ヵ月生存した。全例症状出現より1〜13ヵ月で癌死した。【まとめ】骨髄癌症の発見には血清Alp値、LDH値、CEA値の上昇が参考となる。発症時のDICスコアが低い症例に対する化学療法は有効である。

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