演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

DCF時代の食道癌治療を考える

演題番号 : P8-7

[筆頭演者]
中島 康晃:1 
[共同演者]
川田 研郎:1、東海林 裕:1、宮脇 豊:1、岡田 卓也:1、了徳寺 大郎:1、藤原 直人:1、齋藤 賢将:1、藤原 尚志:1、小郷 泰一:1、永井 鑑:1、三宅 智:2、河野 辰幸:1

1:東京医科歯科大学 食道・一般外科学、2:東京医科歯科大学 臨床腫瘍学

 

【背景と目的】現在,食道癌の化学(放射線)療法においてはFP療法が第一選択として用いられているが,最近では進行食道癌症例に対しDCF療法を用いる臨床研究が数多く行われ,高い有効性が報告されている.DCF療法は本邦における進行食道癌に対する標準化学療法となっていく可能性がある.一方,フルオロウラシル系,プラチナ系,タキサン系の3剤併用療法であるため,無効例・再燃例に対する2nd-line治療をどうしていくかという問題もある. 今回,当科におけるDCF療法の治療成績をretrospectiveに検討し,併せてDCF無効例・再燃例に対する2nd-line治療の現状,治療成績について検討した.【対象】2008年以降,当科にて化学(放射線)療法を施行した切除不能・再発食道扁平上皮癌症例は145例で,補助化学(放射線)療法未施行例113例を対象に検討を行った.【結果】27例にDCFを施行した.20例が切除不能例で,16例に化学療法単独,11例に化学放射線療法を行った.治療効果はCR割合が7.4%,奏功率は48.1%で,50%生存期間は11ヶ月であった.DCF無効・再燃例に対する2nd-line治療は17例に施行した.治療内容はS1を中心にネダプラチン,アドリアマイシンなどを併用したものが大半であった.治療効果はPR 2例,SD 5例であり,PRの1例は放射線併用例,1例は初回DCFにてCR後15ヶ月での再燃例に対し再度DCFを施行した症例であった.2nd-line治療後の50%生存期間は6ヶ月であった.DCF以外の治療を選択した86例にはFP,FAPまたは少量ドセタキセル併用化学放射線療法が選択されていた.治療効果はCR割合が19.8%,奏功率が57.0%,50%生存期間は11ヶ月であった.【考察】DCF施行例は比較的最近の症例が多く観察期間が短いこと,DCFには切除不能症例,化学療法単独治療例が多いことなどから正確な比較はできないが,当科における切除不能・再発食道癌症例に対するDCF療法の有効性は特に優れたものではなかった.一方,DCF無効・再燃例には有効な2nd-line治療はなく,tumor dormancy効果も期待できない.DCF療法を標準治療とするのは時期尚早であり,大規模比較試験の結果を参考に治療法を決定すべきであると考えられた.

キーワード

臓器別:食道

手法別:集学的治療

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