演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

食道癌手術症例に対する術前療法の検討

演題番号 : P8-4

[筆頭演者]
河本 和幸:1 
[共同演者]
岡部 道雄:1、朴 泰範:1、伊藤 雅:1

1:公益財団法人 大原記念倉敷中央医療機構 倉敷中央病院 外科

 

【はじめに】食道癌に対しては内視鏡的切除、手術療法、化学療法、放射線療法を合わせた集学的治療が行われている。本邦ではStage1で内視鏡的切除不能症例に対しては外科的切除、T4を除くStage2、3症例に対してはシスプラチン+5FUの投与(FP療法)を2コース施行後の外科的切除が標準治療と考えられている。しかし高齢の症例が比較的多いことや外科的治療の手術侵襲の大きさから手術ではなく放射線化学療法を選択されることも少なくない。また術前画像診断でT3かT4かの判断が難しい症例も存在する。当院では月に2回、第1、第3木曜日に食道癌症例を対象としたキャンサーボードを開催し、消化器内科医、消化器外科医、放射線科医などが集まって治療方針の検討を行っている。今回当院で手術を施行した食道癌症例の術前治療について調査検討したので報告する。【対象】2011~12年の2年間に当科で手術施行した41例(男性36例、女性5例)年齢40~85歳(平均67歳、中央値66歳)。【Stage別検討】治療前Stage0、1、2、3、4aそれぞれ1,12,5,19,4例。Stage2の5例のうち3例は患者希望により手術先行とした。1例は術前FP療法施行し、手術時の治療効果はGrade2で原発巣に癌の遺残を認めなかった。もう1例は根治的放射線化学療法終了後に腫瘍穿孔して肺膿瘍を来し、保存的治療で炎症改善しないため、緊急手術となった。Stage3の19例中11例に術前FP療法を行った。9例は大きな有害事象なく予定通り2コース終了後手術を行った。倦怠感、腎機能低下などの有害事象で2例が1コース終了後の手術となった。1例は1コース終了後に腫瘍穿孔を来し、縦隔膿瘍、肺膿瘍を生じたため、保存的治療し、炎症状態改善後に手術を行った。患者の希望により5例、肝機能、腎機能低下などの患者状態により2例、CVポート挿入後の合併症により1例の計8例は手術を先行した。Stage4aの4症例のうち2例がサルベージ手術、1例は根治的CRT施行中腫瘍縮小効果あり手術に移行、1例はE-Ltの食道癌で104Rリンパ節転移があり、手術先行した症例であった。【結果】FP療法を行った12例の切除標本の病理学的治療効果はGrade1a,1b,2がそれぞれ8,3,1例。ダウンステージは認められなかった。肺膿瘍を来し緊急手術を施行した1例が術後34日目に敗血症で死亡したが、他の40例は術後状態から回復し退院した。

キーワード

臓器別:食道

手法別:集学的治療

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