演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

右開胸開腹食道亜全摘を行った食道胃接合部腺癌の3例の検討

演題番号 : P79-5

[筆頭演者]
川崎 仁司:1 
[共同演者]
和嶋 直紀:1、木村 昭利:1、高橋 誠司:1、久保 寛仁:1、櫻庭 伸悟:1,2、岡野 健介:1、斎藤 傑:1、鬼島 宏:2、袴田 健一:1

1:弘前大学大学院医学研究科 消化器外科学講座、2:弘前大学大学院医学研究科 病理生命科学講座

 

食道胃接合部癌は増加傾向にあり、その特性・手術法に関してはまだ一定のコンセンサスが得られていない。今回バッレット食道癌の診断のもとに右開胸食道亜全摘を行った3症例を臨床病理学的に検討し、食道胃接合部癌の特性を明らかにし治療方法を検討することを目的とした。症例1は50歳代男性。Siewert typeIIの腫瘍で大動脈浸潤を否定できず、CRT後に手術を施行した。5型50X30mmで食道浸潤長は10mm。組織型はtub2、pT3N2(#7、2ヶ)、StageIII。切除標本にバレット腺癌が認められ、バレット食道癌の診断。症例2は50歳代男性。Siewert typeIIの腫瘍。3型40X35mmで食道浸潤長は25mm。組織型はmuc>sig>tub2, pT1bN2(#1、#3、6ヶ)、StageII。腫瘍はほぼ全周性に存在しバッレット上皮の確定はできなかったがmucを主とする組織型より胃側からの発生が考えられた。症例3は50歳代男性。Siewert typeIの腫瘍。2型55X30mmで食道浸潤長は50mm。Por1>tub2、pT3N3(#106recR、#7、4ヶ)、StageIII。腫瘍周囲組織にバレット上皮を認めバレット腺癌の可能性が示唆されるが、por1の組織がメインであることより発生形式としては噴門から食道側に浸潤したと考えられる。今回の3症例は術前バイオプシーでバレット腺癌の診断であったが、切除標本の病理検査では上に示したごとく様々な組織型が存在していた。症例1、2はSiewert typeIIで縦隔リンパ節転移は認められず、右開胸は過大侵襲であったかもしれない。しかし症例3では#106recRリンパ節転移が認められ右開胸が正しい選択であったと思われる。正しい手術術式を決めるためには術前病理診断、Siewert分類、食道浸潤長などが重要だと思われるが、今後より多くの症例を集積し術前診断と術後切除標本やリンパ節転移状況の詳細の検討が必要であると思われる。

キーワード

臓器別:食道

手法別:手術療法

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