演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

乳がん外来化学療法におけるチーム医療~制吐薬適正使用の実践のために~

演題番号 : P77-9

[筆頭演者]
佐々木 奈穂:1 
[共同演者]
田中 佳美:1、吉野 真樹:1、川原 史子:1、磯貝 佐知子:2、神林 智寿子:3、金子 耕司:3、佐藤 信昭:3

1:新潟県立がんセ新潟病院薬剤部、2:新潟県立がんセ新潟病院看護部、3:新潟県立がんセ新潟病院乳腺外科

 

【目的】当院は都道府県がん診療連携拠点病院で、乳がんの術前・術後補助化学療法は初回から原則外来で施行している。FEC・EC療法の制吐療法は、日本癌治療学会等のガイドラインによりNK1受容体拮抗薬・5-HT3受容体拮抗薬・コルチコステロイドの3剤併用が推奨されている。特にアプレピタント(以下、APR)内服の用法遵守において、運用方法の検討や院内外への周知徹底が必須であった。今回、APR内服導入前後で院内制吐剤使用基準の準拠率および悪心・嘔吐発現状況を比較し、乳がん外来化学療法でのチーム医療とAPRの効果について評価した。【方法】APR導入前を2010年5月1日~7月31日、APR導入後を2012年9月1日~11月30日とし、当院外来化学療法室でFEC100・E90C600療法を施行した乳がん患者を対象とした。調査項目は該当期間当時の院内制吐剤使用基準の準拠率、悪心・嘔吐発現状況(CTCAEv3.0)とした。なお、本調査では、過去に抗がん剤治療歴のない、初回適用患者のみを対象とした。 【結果・考察】患者背景は、使用レジメン:APR導入前(以下、APR(-))FEC/EC療法3例/23例、APR導入後(以下、APR(+))FEC/EC療法28例/1例、年齢:APR(-) 31歳-70歳(中央値53歳)、APR(+)34歳-67歳(中央値50歳) APR(-)群では全例にメトクロプラミド・ロラゼパムが併用されていた。院内制吐剤使用基準の準拠率はAPR導入前後においてどちらも100%であった。その背景には医師・看護師・病院薬剤師や調剤薬局薬剤師などが協同して処方確認や薬剤指導、有害事象のマネジメントを実践していることが考えられる。嘔吐の制御率はAPR(-)/APR(+) 65%/100%(p<0.001)で有意差を持ってAPRの効果が示された。一方で悪心は46%/31%(p=0.249)で制御は不十分であった。患者背景を考慮したうえでより細やかな対応が必要と考える。【まとめ】チームで外来化学療法に関わることはガイドライン準拠に効果的である。APR導入で嘔吐制御の効果は示唆されたが悪心制御に関してはガイドライン遵守の上で多方面からのさらなるアプローチが必要である。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:チーム医療

前へ戻る