演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

転移性乳癌における、bevacizumab・paclitaxel再導入療法の有効性と安全性について

演題番号 : P76-3

[筆頭演者]
吉波 哲大:1 
[共同演者]
屋木 敏也:1、長谷川 晶子:1、杉本 直俊:1、石飛 真人:2、中山 貴寛:2、元村 和由:2、玉木 康博:2、今村 文生:1

1:大阪府立成人病センター 臨床腫瘍科、2:大阪府立成人病センター 乳腺・内分泌外科

 

【背景】Bevacizumab(Bev)、paclitaxel(PTX)併用療法は、転移性乳癌治療において不可欠な治療となっている。Bev+PTXは奏功期間が大変長く、特にPTXの長期投与に関わる毒性の管理が重要である。当院ではPTXによる毒性により生活の質(QOL)の低下をきたした場合はPTXを中止しBev単独で治療を継続している。その後、Bev単独で病状が進行した場合、PTXの毒性が軽減されていればBev+PTXを再導入している。しかし、再導入後のBev+PTXの有効性や安全性データはない。そこで、当院でのデータを解析しBev+PTX再導入の有効性と安全性を検討した。【対象と方法】2013年3月31日までに当院でBev+PTXを開始した46症例中、Bev単独の後にBev+PTXを再導入した8症例を対象とした。2013年3月31日までのデータを後方視的に解析し、Bev+PTX再導入の治療成功期間(TTF)、奏功割合(RR)、病勢制御割合(DCR)、安全性を評価した。【結果】8例の年齢の中央値は56(36-75)歳、PS 1以下8例、ホルモン陽性 7例、HER2陽性 1例であった。転移性乳癌の前治療は中央値1(0-8)レジメンであった。PTX+Bev(導入期)の期間は中央値で142(84-209)日で、PTX中止理由は末梢神経障害が7例、食欲不振・疲労がそれぞれ1例であった。PTX+Bev再導入の成績はTTF 105日(3例継続中)、RR 12.5%、DCR50%であった。安全性については末梢神経障害の増悪(Grade2)により投与中止が1例、消化管出血Grade3のためBevのみ投与中止が1例あったが、その他に特記すべき有害事象は認めなかった。【考察】1例のみPTXによる毒性の再増悪により、Bev+PTX再導入が中止となったが、その他の症例は投与可能であった。有効性も良好であり、1度はPTXが毒性中止となった症例でも、Bev+PTX再導入をする意義は十分にあると考える。QOLを重視しつつ長期の病勢制御可能な治療法とし、PTXの途中休薬を挟みBev+PTXを行う戦略につき、さらに検討してく必要がある。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:化学療法

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