演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

乳癌Oligometastatic diseaseに対する肺切除症例の検討

演題番号 : P75-15

[筆頭演者]
河内 麻里子:1 
[共同演者]
吉村 友里:1、梶原 友紀子:1、河野 美保:2、伊藤 充矢:1、大谷 彰一郎:1、檜垣 健二:1

1:広島市立広島市民病乳腺外科、2:広島市立広島市民病腫瘍内科

 

1995年以降,当院にてLung oligometastasis に対し肺切除を施行した26症例について検討したので,文献的考察を加え報告する。対象患者の初診時年齢中央値は55.5 (28-73)歳,経過観察期間中央値は130 (10-294)か月であった。Luminal A 7例(26.9%),Luminal B 6例(23.1%),Luminal Her 2例(7.7%),Triple negative 6例(23.1%)であった。初診時に孤立性肺転移を認めたstageIV症例2例を除く,術後再発症例のDisease free interval中央値は62 (12-200)か月であった。全例胸腔鏡補助下に手術施行し,肺病変の完全切除が可能であった。肺切除後は10例化学療法 (38.4%),12例内分泌療法 (46.2%),4例併用療法 (15.4%) 施行し,肺切除後5-year-recurrent free survival 51.5%,5-year-overall survival 94.1%であった。化学療法例2例,併用例1例が,現在無治療で無再発生存中である(RFS; 50mo., 53mo., 135mo.)。また,2病変に対し手術施行した2症例で,1ヶ所は転移性腫瘍,他方は炎症性変化との診断が得られた。1症例では,原発巣はTriple negativeであったが,肺転移巣ではホルモン感受性陽性であり,現在ホルモン療法施行中である(肺切除後RFS:30mo.)。肺切除は,乳癌既往のある孤立性肺病変の確定診断や転移巣のbiomarker再評価にも有用であった。乳癌肺転移巣切除例に関する報告のうち,最も症例数の多いInternational registry of lung metastasesの報告では,467例中84%で完全切除が得られ,5-year-OS 38%,median survival 37か月であり,肺切除と全身療法とを比較検討した非ランダム化試験の報告で,肺切除例の予後がよいとの報告もある。これらの報告では切除・非切除群間の選択バイアスが大きく,外科的切除による予後改善のevidenceは乏しいものの,Lung oligometasisに対する切除は長期生存やQOL改善をもたらす可能性が示唆される。また,乳癌既往のある患者の孤立性肺病変では,確定診断目的の胸腔鏡補助下肺切除術は考慮される。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:集学的治療

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