演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

乳房造影超音波おけるTIC作成時のROI設定の検討

演題番号 : P75-7

[筆頭演者]
金澤 真作:1 
[共同演者]
緒方 秀昭:1、三塚 幸夫:2、齊藤 芙美:1、尾作 忠知:1、久保田 伊哉:1、伊東 俊秀:1、白神 伸之:3、寺原 敦朗:3、根本 哲生:4、渋谷 和俊:4、金子 弘真:1

1:東邦大医外科 一般・消化器外科 乳腺・内分泌外科、2:東邦大医セ 臨床生理機能検査部、3:東邦大医セ 放射線科、4:東邦大医セ 病理部診断科

 

背景と目的:乳癌術前化学療法(PSC)の効果判定はその後の手術の術式や切除範囲の決定に重要となる。また、治療開始後早期に治療効果予測が可能となれば、その後の治療方針決定に有用である。肝細胞癌に対する血管新生阻害薬による治療では、造影超音波(CEUS)で観察した腫瘤に流入する超音波造影剤の超音波強度(単位:自由単位(arbitrary unit))時間曲線(TIC)から得られたAUCの変化が治療予測に有用であることが示唆されている。乳癌薬物療法においても、このTICによる薬物療法効果予測の有用性を示唆する報告もある。これまでは、造影効果を目視で検討しCEUSのPSCにおける有用性を検討してきた。今回、CEUSから得られたTICによるPSCの効果判定や効果予測における有用性の検討を前提として、region of interest (ROI)の設定に関する検討を行った。対象と方法:検討は、強い染影の得られた浸潤癌と線維腺腫症例を対象にして行った。CEUSに先立ち、Bモードにより詳細な観察を行った。造影剤にSonazoidを用い、規定どおりに調整した混濁液として0.0075 mg/kgを静脈内投与し、10 mlの生理食塩水を用いて1 ml/secでフラッシュした。超音波診断装置はaplio XG、プローブは高周波リニアプローブPLT-805ATを使用した。単焦点で腫瘍下面近傍に焦点をおき、中心周波数は5.5~6.5 MHzでMechanical index は0.18~0.28ほどに設定した。造影は診断装置に搭載されたphase inversion法で行い、Sonazoid投与から1分間の動画を記録した。記録した動画を用い、TIC作成時のROIの設定を検討したこの検討は院内倫理委員会承認のもと被験者から文書によるインフォームドコンセントを得た後に行われた。結果:線維腺腫のような、内部の染影が均一な腫瘍では、ROIの大きさや位置によるTICの違いは少なかった。浸潤癌では、ROIの大きさや位置によりTICの違いが明瞭であった。考察:TICの超音波強度は、ROI内部に流入する造影剤の量により変化する。線維腺腫は腫瘍内部の腫瘍血管の分布や密度が比較的均一であることが、ROIの設定によらず同じTICが得られる理由であると考えられた。一方、浸潤癌では、腫瘍内部組織の不均一さが強く腫瘍血管の分布や密度も不均一であることがROIの位置や大きさによるTICの違いに現れたと考えられる。結論:Phase inversion法によるCEUSでは、Bモードで低エコーに描出される腫瘤内部全体が含まれるROIを設定することが適当である。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:画像診断(イメージング)

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