演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

多発性脳転移に対する全脳照射の治療効果について

演題番号 : P72-11

[筆頭演者]
和田崎 晃一:1 
[共同演者]
西淵 いくの:1

1:県立広島病院 放射線治療科

 

目的:脳転移に対する当院の治療方針として、単発の症例には局所照射のみ、2~3個の症例では局所照射のみまたは局所照射+全脳照射、4個以上の症例では全脳照射(一部の症例で局所照射追加)を行うこととしている。今回、全脳照射を行った多発脳転移症例の治療経過を検討した。対象と方法:2008年4月~2012年12月に全脳照射を行った多発転移性脳腫瘍97例を対象とした。男性54例、女性43例で、年齢は39~82歳(中央年齢65歳)、治療前のPSは、0:16例、1:38例、2:34例、3:7例、4:2例であった。原発部位は、肺:77例、乳腺:11 例、その他:9例で、脳転移個数は、2~4個が15例、5~9個が37例、10個以上が45例であった。全脳照射の線量は、30Gy/10回が19例、35Gy/14回が13例、37.5Gy/15回が65例であった。脳局所照射を18例で併用し、追加照射部位数は1~3個で、線量は6~21Gy/2~4回であった。全生存率と脳内再発率をKaplan Meier法により計算した。脳内再発率の計算に関しては、当院にて経過観察のMRIを撮影した52症例を対象として、脳転移の再増大または脳内新病変を認めた場合を再発とし、再発を認めない症例では最終のMRI撮影日で打ち切りとした。結果:全体の全生存率は、6ケ月58%、1年35%、2年18%であった。PS 0、1の症例における全生存率は、6ケ月73%、1年49%、2年27%で、PS 2~4の症例における全生存率は、6ケ月35%、1年18%、2年5%であった。脳内再発率は、6ケ月 33%、1年51%、2年70%であった。脳内再発のうち15%が単発再発、85%が多発再発で、再増大が60%、新病変出現が40%であった。結語:多発脳転移症例における全脳照射後の1年生存率は35%で、PS 0,1の症例では50%であった。1年以上生存例では50%以上に脳内再発を認めるため、長期生存が期待できる症例においては、脳内制御を向上させる対策を考慮する必要があると思われた。

キーワード

臓器別:脳神経

手法別:放射線治療

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