演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

寡数個脳転移に対する画像誘導三次元原体照射の治療成績

演題番号 : P72-9

[筆頭演者]
大宝 和博:1 
[共同演者]
星 博昭:1、伊佐次 範也:2、山田 佳未:2、末松 太:2、衣斐 賢司:2

1:岐阜大学大学院医学系研究科放射線医学分野 、2:中濃厚生病院放射線技術科

 

【目的】画像誘導放射線治療(IGRT)可能なリニアックを有するも定位放射線治療(STI)実施不可能な施設において、脳転移(BM)例に対しSTI適用が考慮されるも患者・腫瘍因子などから不適当と判断した症例に対する画像誘導三次元原体照射(image-guided 3D conformal radiotherapy, IG3DCRT)の初期治療成績を報告。【方法】2009年12月より中濃厚生病院にて治療した22例27回55病変。選択理由は全身状態不良、症候性頭蓋外病変の併行加療が望ましい、腫瘍が大きい・不整形、患者希望など。年齢中央値70(54-87)。半数男性。Karnofsky performance score(KPS)中央値70(30-100)。Recursive partitioning analysis(RPA) class 1/2/3=1/14/7。原発は肺14、消化器4、乳房3、不明1。腺癌が82%。照射既往は全脳照射(WBRT)3、STI2。IG3DCRT適用は初回治療18(単独13、WBRT併用2、術後摘出腔3)、既照射例に対する救済治療4(WBRT後3、STI後1)。病変最大径中央値15mm(5-72)、照射はClinac iX(Varian)による静的固定多門(中央値5門)。CTVは造影MRI(症例によっては単純)とCTを参照し設定、PTVはCTV+3mmとし(90-)95%等線量表面でcoverできるようleaf marginを非等方性に調整。IGRTは一般的なシェル固定でon-board imagerによる2D-2D骨照合で3D補正。同時期に1~4病変(中央値1)を治療。照射野中心1回線量中央値3.6Gy(2.4-4.5)、分割回数中央値10(3-29)。4病変にboost照射を追加(response adaptive)。他の抗癌治療を68%で施行。多くで初診日に治療計画を行い翌日から治療開始した。【成績】完遂率96.3%。経過観察中央値5.5か月(0.6-27.8)。生存期間中央値8.7カ月(RPA 2vs.3=8.9vs.3.2)。6カ月生存率59%、13例が死亡、うち神経死1。局所制御(LC)率98.2% (うちPR以上78%)。IG3DCRT初回単独適用13例のMSTは25.3カ月。IG3DCRT単独施行例の急性有害反応として表在例では局所脱毛を認めたが、宿酔症状は問題とならなかった。晩期有害事象は放射線壊死2例(boost追加例、WBRT後救済照射例)、術後照射1例(神経死)で症候性髄液播種を認めた。BMに対する追加治療として新規病変に対しIG3DCRTのみ4例12病変に施行。【結論】IG3DCRTの忍容性、局所効果、安全性は概ね良好で、自施設実施として他の抗癌治療、緩和ケアを同時併行しやすい。STI実施可能施設は国内外において依然限られているのが現状であり、特にRPA class 3例に対しWBRTに替わる選択肢としての意義は大きいものと考えられた。

キーワード

臓器別:脳神経

手法別:放射線治療

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