演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

患者自己評価式有害事象評価(PRO-CTCAE)日本語版の予備的調査

演題番号 : P71-15

[筆頭演者]
高津 優人:1 
[共同演者]
橋本 浩伸:1、矢内 貴子:1、久保 晶子:1、岩佐 悟:2、本間 義崇:2、高島 淳生:2、加藤 健:2、濱口 哲弥:2、山田 康秀:2、安西 奈津美:4、川口 崇:4、山口 拓洋:3、島田 安博:2、林 憲一:1

1:国立がん研究センター中央病院 薬剤部、2:国立がん研究センター中央病院 消化管内科、3:東北大学大学院 医学統計分野、4:東京薬科大学 医療実務薬学教室

 

【背景・目的】近年、臨床試験における有害事象評価の指標として、患者自身による主観的な評価(PRO:Patient-reported outcome)の重要性が認識されている。NCIが開発したPRO-CTCAEは治療による有害事象で患者の主観的評価が可能な78症状の頻度・重症度・日常生活への影響などを抽出する測定システムであり、多くの言語で翻訳されている。今回、JCOG1018試験で使用するPRO-CTCAE日本語版についてfeasibility studyを実施した。【方法】大腸癌と診断され、PS0-2、日本語の質問票の理解・記入が可能なFOLFOX療法またはXELOX療法を新規または治療継続中の患者に、診察前または化学療法開始前に質問票に記入してもらった。調査項目は、下痢、活力低下、手足症候群、吐き気、手足の痺れとし、評価期間は登録時、治療中とした。担当医が調査項目に該当する有害事象をCTCAE v4.0日本語訳を用いて評価するとともに、初回は調査票への記入後、研究調査員が調査票に関する「わかりにくい点」や「選びにくい点」をインタビュー形式で調査した。測定時点毎に回答割合と欠損割合を算出し、欠損割合が2割以下の場合にPRO-CTCAEは適切に測定可能(Feasible)と判断した。参考としてPRO-CTCAEの項目に対応するCTCAEのデータについて、患者と担当医の評価に差異が認められるかも検討を行った。【結果】登録期間は2012年7月~2013年2月、患者背景は、性別:男/女=11/9、年齢中央値:65歳(45-79歳)、使用レジメンはFOLFOX療法が20名(bevacizumab併用13名、panitumumab併用1名)であった。測定時点毎での回答割合は100%、欠損割合は0%であり、日本語版PRO-CTCAEはfeasibleであることが確認された。患者と担当医の評価の差異は、患者による評価が担当医に比べてGradeが高い傾向にあった。調査票に関して「わかりにくい点」・「選びにくい点」があると回答した割合は20%・25%であり、その内容は重症度を選択する表現の違いに対する回答が多かった。【考察】 日本語版PRO-CTCAEは適切に測定可能(feasible)であることが確認できた。患者・担当医による評価の差異は既存の報告と同様の傾向であった。インタビューで得られた回答を基により具体化された日本語の表現について検討していきたい。

キーワード

臓器別:その他

手法別:QOL

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