演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

ソラフェニブによる手足症候群の重症化に対する予防策

演題番号 : P71-14

[筆頭演者]
西谷 葉子:1 

1:京都第二赤十字病院

 

【はじめに】分子標的治療薬ソラフェニブは、Stage4の肝細胞癌、腎細胞癌患者に頻用されているが、副作用としての「手足症候群」は患者のQOLを低下させ、症状の重症化が治療中止を招く為 早期よりの予防的ケアが重要である。ソラフェニブに対する手足症候群の特徴として、過角化、乾燥、亀裂などの症状が、足底、手掌などの圧迫の加わる局所にみられることから、予防的ケアとして除圧、保湿、過角化予防が推奨されている。そこで、ソラフェニブ適応患者で、同意を得た7名の患者に対して予防的ケアを行うことによって、重症化が防げるか否かを検討した。【ケアの実際】手足症候群に対する患者への症状マネジメントとして、全員に以下の6点を行った。1.看護者が皮膚の観察を行い、乾燥、角化(胼胝など)などのチェックをする。2.治療前の皮膚症状に合わせて保湿剤を選択し、1日3回は軟膏を塗布する。3.胼胝がある場合は、物理的処理は皮膚損傷の危険がある為、治療開始前から化学的処理を行う。4.シューズは、圧迫しない柔軟なものを推奨する。5.患者に症状の出現時期と特徴を説明し、早期に症状、徴候に気づき、対処とそのサポートを行う。6.発赤やヒリヒリとした徴候がみられた場合、その部位の除圧を強化する。予防的ケアには市販されている胼胝の痛み予防のクッション、ランニングソックスなどを使用した。【評価方法】介入の効果判定には、デジタルカメラによる手足の撮影、CTCAE v4.0を用いたグレード評価,皮膚症状の変化、介入経過の記録を指標した。【結果】1.7名の患者のうち、手足症候群が出現したものは3名で、そのうちの2名は、重症化に至らず症状が改善した。2.治療前から胼胝を有し処理を行った2名のうち1名が、手足症候群出現したが、重症化に至らなかった。3.重症化した1名は、痛み症状が消退したため、患者自らが除圧を中止した結果、角化が急速に進行した。この患者については、その後ステロイド剤の塗布と同ケアを重点的に行うことによって回復し治療再開した。4.症状出現頻度が最も高かったのは、内服後2~3週間であり、この時期を中心としたケアの必要性が示唆された。【考察】症状出現時期の手足への「圧迫」は、症状の変化に大きな影響を与える。この時期の脆弱化した皮膚への除圧を徹底することが重症化予防に繋がると考える。

キーワード

臓器別:その他

手法別:がん看護

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