演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

ホスアプレピタントによる注射部位障害の実態調査と血管痛に対する温罨法の効果

演題番号 : P71-2

[筆頭演者]
中西 真也:1 
[共同演者]
平畠 正樹:1、野村 洋道:1、北田 徳昭:1、濱田 麻美子:2、佐藤 杏子:2、佐竹 悠良:3、古武 剛:3、辻 晃仁:3、橋田 亨:1

1:神戸市立医療セ中央市民病 薬剤部、2:神戸市立医療セ中央市民病 看護部、3:神戸市立医療セ中央市民病 腫瘍内科

 

【目的】がん化学療法では有害事象マネジメントを行うことで治療効果を高めることが期待される。制吐療法においては、近年NK1受容体拮抗薬であるアプレピタントやその静注製剤であるホスアプレピタント(以下FOS)が上市され広く用いられつつある。しかしFOSにおいては末梢投与を行った際の注射部位障害が指摘されており、予防法、対処法の確立が望まれている。今回FOSの末梢投与における注射部位障害の実態を把握するとともに、血管痛に対する対処法を検討したので報告する。【方法】神戸市立医療センター中央市民病院外来化学療法センターにおいて平成24年3月~25年2月にFOSが投与された患者を対象とし注射部位障害の実態を把握するため、調査票を作成した。血管痛の訴えのあった患者に対して温罨法を実施し、処置後の疼痛変化をフェイススケールで評価した。血管痛の訴えがなかった患者に対してはFOS投与後に血管痛の有無を確認した。【結果】調査期間中にFOSを投与した患者は107例420件で、リザーバー留置患者を除く末梢静脈からの投与は31例96件(男性3例、女性28例、年齢の中央値56歳)であった。末梢静脈投与患者のうち14例23件(男性1例、女性13例、年齢の中央値44,51歳)で注射部位障害があり、血管痛12例13件、血管炎3例3件、血管外漏出2例2件等であった。初めて血管痛が生じるまでのFOS投与回数は、1回が3件、2回が3件、3回以降が6件であった。血管痛があった患者で温罨法を実施した8件のうち7件で疼痛が軽減し、フェイススケールが平均3.8から2.1ポイントに減少した。【考察】今回の調査による注射部位障害の発現頻度は45%(14/31)で、FOSインタビューフォームの報告8%(14/174、全身障害及び投与局所様態)より多かった。血管痛はFOSの繰り返し投与によりその発現頻度が増す傾向があり、初回投与だけではなくそれ以降も十分な注意が必要であると考えられた。また、8件中7件の患者で温罨法により疼痛が軽減したことから、FOS投与に際して開始時より温罨法を施行することで血管痛の予防につながると考えられた。今回の調査によりFOSにより生じる注射部位障害の実態が把握でき、効果的な副作用マネジメントの実施につながると考える。

キーワード

臓器別:その他

手法別:支持療法

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