演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

デノスマブによる低カルシウム血症予防に対する薬剤師の関わり

演題番号 : P70-11

[筆頭演者]
遠藤 真理:1 
[共同演者]
佐藤 亜希:1、中島 繁美:1、菅原 俊一:2

1:一般財団法人厚生会 仙台厚生病院 薬剤部、2:一般財団法人厚生会 仙台厚生病院 呼吸器内科

 

【目的】デノスマブによる重大な副作用として、低カルシウム血症、顎骨壊死が報告されている。 2012年4月に発売されたのち、9月までに低カルシウム血症との関連性を否定できない死亡例が2例報告されたことをうけ、安全性速報が発行されデノスマブの適正使用がより強く求められるようになった。当院では投与時における顎骨壊死に対する注意喚起を実施していたが、低カルシウム血症予防対策は医師にゆだねられていた。そこで当院における9月までの使用症例の副作用を調査し、デノスマブ投与時における低カルシウム血症予防に対する院内マニュアルの構築を行ったので報告する。 【方法】2012年4月~9月に当院で投与されたデノスマブ使用症例における、低カルシウム血症対策の有無・血清カルシウム値変動を調査した。それをふまえ、医師と共同でデノスマブ投与時における低カルシウム血症予防に対する院内マニュアルの構築を行い、投与時の血清カルシウム値に準じたカルシウム製剤・活性型ビタミンD3製剤の予防投与を行った。【結果】2012年4月~9月までのデノスマブ投与患者は12例であり、予防的にカルシウム製剤または活性型ビタミンD3製剤を投与されていた患者は4例(33%)であった。デノスマブ投与後に低カルシウム血症を生じた症例はGrade1が2例であった。  マニュアル構築後~2013年3月までのデノスマブ投与患者は22例であり、高カルシウム血症を生じていた2例を除き、薬剤師からの積極的な処方提案を行うことで全ての症例にカルシウム製剤及び活性型ビタミンD3製剤の予防投与が行われた。低カルシウム血症を生じた症例はGrade1が2例みられたが、血清カルシウム値に応じてマニュアルに準じ活性型ビタミンD3製剤の増量を提案し、低カルシウム血症を最小限に防ぐことができた。 【考察】院内統一のデノスマブによる低カルシウム血症予防に対するマニュアルの構築を行ったことで、薬剤師による処方提案や、医師間での対処法のばらつきを防ぎ、投与時から低カルシウム血症予防対策を実施できるようになった。しかし、血清カルシウム値を測定する際にアルブミン値の検査オーダーが出されていないケースもあり、正確な血清カルシウム値の把握に困難をきたすこともあった。今後は検査項目についても医師に提案を行い、引き続き積極的にデノスマブの適正使用に働き掛けていきたい。

キーワード

臓器別:その他

手法別:チーム医療

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