演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

初回FP療法を対象としたマグネシウム投与による腎障害予防効果の検討

演題番号 : P7-4

[筆頭演者]
平井 志保:1 
[共同演者]
貝田 佐知子:2、伊藤 忠明:1、長谷部 忍:1、上野 正紀:3、宇田川 晴司:3、林 昌洋:1

1:虎の門病 薬剤部、2:滋賀医大病 外科学講座、3:虎の門病 消化器外科

 

【背景】食道癌及び下咽頭癌に対する標準的な化学療法は5-FU/Cisplatin療法(以下FP療法)である。腎障害予防を目的に水分負荷を実施した上でCisplatinを投与するよう添付文書で規定されているが、それでもなおCisplatinによる腎障害は5から40%の頻度で発現すると報告され、FP療法を施行する上で臨床上、大きな問題となっている。Cisplatin施行時にMg投与を行うことによりクレアチニン・クリアランスの低下を抑制する海外報告があるが、国内におけるMg投与の有用性及びMg投与による腎障害発現率の低下を検討した報告は限定されている。そこでMg投与によるCisplatinの腎障害予防効果について後方視的に検討した。【方法】2010年6月~2012年5月の期間に虎の門病院消化器外科に入院し、食道癌及び下咽頭癌に対してFP(80/800)療法を行った患者のうち 1)初回化学療法、2)投与量100%、3)1コース目の患者を対象とした。本レジメンによるMg投与以外にMgを含む薬剤を投与されている患者は除外した。Mgは硫酸マグネシウム20mEqをCDDP投与直前に点滴静注することとした。Day1(または-1)からday14の期間でCr値が0.5mg/dL以上の上昇を腎障害と定義した。Mg投与群と非投与群の腎障害発現率をカイ2乗検定し、p<0.05を有意差ありとした。【結果】Mg投与群10例、非投与群13例であった。それぞれ治療開始直前の平均Cr値は0.67、0.73で統計的有意差は認めなかった。腎障害発現率は、Mg投与群0%(0/10例)、非投与群38.5%(5/13例)で統計的有意差を認めた(p=0.038)。腎障害に起因するレジメン・手術の中止・変更は、Mg非投与群では13例中3例、Mg投与群では10例中0例であった。【考察】Mgを投与することにより、初回FP療法の腎障害を有意に予防することが明らかとなった。

キーワード

臓器別:食道

手法別:支持療法

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