演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

食道癌術前化学療法中のフェリチン値の動向と奏効度との関連

演題番号 : P7-1

[筆頭演者]
八幡 和憲:1 
[共同演者]
田中 善宏:1、棚橋 利行:1、今井 寿:1、佐々木 義之:1、奥村 直樹:1、松橋 延壽:1、野中 健一:1、高橋 孝夫:1、山口 和也:1、長田 真二:1、吉田 和弘:1

1:岐阜大 腫瘍外科

 

【背景】食道癌化学療法において、従来のFP療法に加えタキサン系薬剤の追加による奏効率の改善が報告されている。当科でも食道癌術前化学療法としてDCF/DGS療法を行い8割以上の奏功率をあげている一方で、IR/SDの症例も経験し、なおかつ奏効を上げ根治切除となりながらも早期に臓器再発を認める例も経験する。頻回の画像診断による以外の病勢を表すマーカーを模索することの意義は大きい。【目的】従来の腫瘍マーカーに加え今回フェリチン値(Feri)に注目し、奏効度、短期予後について相関を検討した。【対象】2010年9月から2012年12月までの期間に食道癌術前化学療法としてDCF/DGS療法(DCF(TXT:35mg/m2, CDDP: 40mg/m2, Day1 15,5Fu:400mg/m2, Day1-5 15-19)・ DGS(TXT:35mg/m2, CDGP:40mg/m2, Day7 S1:80mg/m2, Day1-14 (2weeks off))を受けた38例。【方法】化学療法施行前・1コース終了時・2コース終了時の3ポイントで血清Feriを測定した、後ろ向き研究。評価項目はRERCIST・内視鏡的奏効度・摘出標本での病理学的奏効度とし、1年以内の臓器再発の有無を検討。【結果】バイパス術に終わった2例と、照射に移行した1例を除く35例にて詳細に検討した。男31例・女4例。DCF16例・DGS19例。Feriが施行前から高値を示したのは6例のみ。1コース終了時に異常高値となりその後減少した例をA群、増減なく横ばいのまま推移した例をB群、右肩上がりに上昇した群をC群とした。A群15例(StageII3例、III4例、IVa8例);内視鏡的奏効度:CR6例・PR8例・IR/SD1例、RECIST:CR3例・PR6例・IR/SD1例・PD1例、Overall:CR1例・PR12例・IR/SD1例・PD1例、病理学的奏効度:Grade3;2例・2;5例・1b;2例・1a;6例、再発例6例(40%)。B群8例(StageII2例、III2例、IVa4例);内視鏡的奏効度:CR2例・PR6例、RECIST:CR2例・PR4例・IR/SD0例・PD0例、Overall:CR2例・PR6例、病理学的奏効度:Grade3;2例・1b;1例・1a;5例、再発例2例(25%)。C群13例(StageII1例、III9例、IVa3例);内視鏡的奏効度:CR2例・PR10例・IR/SD1例、RECIST:CR2例・PR9例・IR/SD1例・PD0例、Overall:CR2例・PR7例・IR/SD4例、病理学的奏効度:Grade2;2例・1a;11例、再発例9例(69%)。【考察・結語】内視鏡的奏効はA群で多い。総合判定・病理学的奏効度・再発はC群で不良の傾向。Feriは術前の栄養指標のマーカーとしてだけで無く腫瘍の病勢を反映する腫瘍マーカーとして有用である可能性が示唆された。

キーワード

臓器別:食道

手法別:診断

前へ戻る