演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

当施設における緩和ケアの現状と課題

演題番号 : P68-2

[筆頭演者]
高石 清美:1 
[共同演者]
吉武 淳:2、伊藤 史子:1、齋藤 文誉:1、山口 宗影:1、本原 剛志:1、坂口 勲:1、田代 浩徳:1、片渕 秀隆:1

1:熊本大学大学院生命科学研究部  産科婦人科学分野、2:熊本大学大学院生命科学研究部  麻酔科学分野

 

【目的】がん患者の症例数の増加とともに、近年緩和ケアの重要性が増している。われわれは、2006年12月に当院で緩和ケアチームが発足して以来、当施設で加療した婦人科悪性疾患症例に対して、緩和ケアの介入を積極的に行っている。今回、当施設における緩和ケアの現状とそこから見える課題について報告する。【方法】2007年1月から2013年3月までに当科で加療した悪性婦人科疾患症例1,160例のうち、緩和ケアチームが介入した112例において、年齢、疾患名、介入時期、終末期を過ごす場所について、後方視的に検討した。【結果】平均年齢は56.3歳(26-88歳)、疾患の内訳は、子宮頸癌が34例(30.4%)、子宮体がんが27例(24.1%)、卵巣がんが47例(41.9%)、腹膜癌が1例(0.9%)、外陰癌が3例(2.7%)であった。緩和ケアチームの介入時期は、初回治療時が32例(29%)、再発時が80例(71%)であった。死亡患者92例の終末期を過ごす場所は、当院婦人科病棟が43例(47%)、当院緩和ケア病棟が9例(10%)、他施設の緩和ケア病棟が28例(30%)、在宅が3例(3%)、その他が9例(10%)であった。【結論】増加のみられる若年者の婦人科悪性疾患症例が含まれる背景もあり、対象となる年齢層は幅広くみられた。最近では、緩和ケアの早期介入が推奨される中、当施設での初回治療時の介入は30%に満たなかった。在宅医療を希望する症例が多くみられたが、家庭環境や急変時の不安から、看取りの場所においては、がん治療で過ごした当院婦人科病棟が約半数を占め、緩和ケアチームと婦人科とでチーム医療を行った。今回の検討の結果、がん診療に携わる上で、個人の緩和ケアの知識と経験の向上、緩和ケアの介入時期の検討、施設内ならびに地域医療との連携により質の高い緩和ケアの提供が望まれることが課題として挙げられる。

キーワード

臓器別:その他

手法別:緩和医療

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