演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

フェンタニルパッチ3日型から1日型への変更における臨床的検討

演題番号 : P68-1

[筆頭演者]
江口 考明:1 
[共同演者]
黒澤 学:1、長谷川 隆:1、岩坪 太郎:1、長谷 善明:1、安冨 栄一郎:1、川口 真平:1、古賀 英彬:1、生方 聡史:1、田中 敏雄:1、山下 博司:1、福知 工:1、伊藤 大:1、蘆田 潔:1

1:大阪府済生会中津病院 消化器内科

 

【目的】消化器癌患者は進行に伴って嘔気や便秘といった消化器症状を生じやすいため,疼痛管理には消化管症状の少ないフェンタニルパッチ製剤が有効である。現在3日型製剤と1日型製剤があるが,その使用用途は明確にはなってはいない。そこで3日型デュロテップパッチ(DP)から1日型フェントステープ(FP)に変更し,鎮痛効果,副作用を検討し,またThe Barthel Index(BI)を用いて試験中の癌に伴うADLも検討した。【対象】2012年4月~2013年3月通院中患者のうち,癌性疼痛でDPを使用している患者14例【方法】A) DPを使用中患者にFPへ全例変更を行った。その際変更6日前(PD6),変更直前(D0),変更翌日(D1),変更7日目(D7)の4回に分けてアンケートを行った。評価項目として疼痛はNRS(0-10),眠気/吐気/便秘症状を4段階(0:なし-3:重度),BI(0:ADL低い-100:ADLが保たれている)で評価した。B)またDPからFPに変更後に貼り忘れ,皮膚への粘着力,貼り心地をアンケート調査し,最終的にどちらの製剤が好ましいかを調査した。【結果】A) 14例の内訳は男:女/10:4,癌腫(食道:胃:大腸:胆膵:その他/1:3:1:8:1),71.4%(10/14例)は化学療法もしくは放射線療法を行っていた。平均NRS(PD6:D0:D1:D7/2.8:1.7:2.0:1.9),眠気(PD6:D0:D1:D7/0.57:0.42:0.28:0.64),吐気(PD6:D0:D1:D7/0.35:0.14:0.07:0.42),便秘(PD6:D0:D1:D7/0.71:0.71:0.64:0.50)はDPからFPの前後で差は無く変更に伴って疼痛や副作用の変化は無かった。FPへ変更時からの生存期間中央値は65日(18-269日)で終末期患者が多く,BI(PD6:D0:D1:D7/86.4:82.1:78.9:73.9)も予後を反映するように変更時期に重なってADLが低下していた。B)3項目に関しては変わらないという意見が最も多かったが,その中でDPよりもFPの方が貼り忘れ,粘着力,貼り心地で患者に好まれた。また最終的に85.7%(12/14)がFPでの治療継続を希望された。【考察】終末期でADLが低下中であるにもかかわらず,FPからDPへの変更は安全かつ有効に可能であった。ADLの優劣に関わらず多くの患者がFPを希望され,ADLが落ちた状態でもFPは有益に使用できることがわかった。今後早期からターミナルまで消化器癌でのFP使用が期待される。

キーワード

臓器別:その他

手法別:緩和医療

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